さて、最終日は夜にブルノ初の飛行機で帰る予定だったので、午前中は観光。本当はメンデル博物館に行こうと思っていたのだが、月曜日で休みであることに気付いたので急遽モラヴィアカルストの洞窟めぐりに変更。
モラヴィアカルストの洞窟群は『地球の歩き方』にも欄外にちょっとのってるだけで全然情報がないので一応行き方を書いておくと、とりあえずブルノに泊まってるんならブルノ駅から鉄道でブランスコ(Blansko駅)まで行き、駅のすぐそばにあるブランスコバスターミナルからスカルニ・ムリン(Skalni Mlyn)のインフォメーションセンターまでバスに乗る(鉄道もバスも本数が少なく、発着時間も年ごとに変わるようなので、乗り換え案内で調べてから行ったほうがいい)。この他、Krasobus(一日券44チェココルナ)をはじめとして夏は観光バスも出てるようだがいずれにせよあまり交通の便は良くなく、心配な場合はスカルニ・ムリンににある洞窟に来るお客さん向けのホテルに泊まってもいいかもしれない。英語だとここやここ、日本語だとここにも少し情報がある。
で、私はとりあえず朝一番にインフォメーションセンターに行き、プンクヴァ洞窟ツアーを予約。ここはシーズン中は大混雑するので本当は予約をして行くべきらしいのだが、朝早く行ったおかげでめでたくチケットとれた。
プンクヴァ洞窟は大きいので、ウォーキングツアー40分程度+ボートツアー20分程度で1時間以上かかる。中は夏でも7度とかでかなり寒く、しめっぽいのでジャケットが必要。まず中に入るとこんな地形が続々登場。
上からも下からもぼこぼこはえてくる鍾乳石。
サブライムだーー!!
触ってもいい石。上にあるのは私の手。
ふしぎな地形が続々登場。にょきにょきと溢れ出る石灰岩。
ところが、ここを抜けると急に空が。
Macocha Abyssという有名な地形だそうで、洞窟の天井が崩落したものなのだとか。
ガイドが全部チェコ語だったせいで全くわからなかったのだが、とにかくすごい。
さて、このアビスからまた洞窟に入ると今度はボートツアーになる。
見えにくいが、下の黒い部分は水面。洞窟の中の川(といっていいのかわからないが)を船で探検するという冒険映画のようなロマンティックなツアーである。
探検したあとにはこういうところに辿り着く。
プンクヴァ洞窟で大満足したあと、バスまでかなり時間があったので近くにあるカテジンスカ洞窟にも入った。
入り口。
よく見えないが、最初にホールのような場所があり、ここでなんとオペラなどが上演できるらしい。
中で『ナブッコ』のCDをきかせてくれるサービスもあったのだが、音響は意外に良好。ここでオペラやったら楽しいだろうなー。
かすかに見える段々みたいなのはクマ道のなごりだそうな。
内部の様子。
冬になると鳥がやってきて中で休むらしい。観測機器もあった。
このツアーのガイドさんは英語できたのだが、説明によるとこの石に左手の二本の指でタッチすると願いが叶うらしい。
妖精の池という名前のちっちゃい池。
手前の大きい石がお母さん、池の中小さい石が水遊びしてる子供、と言われてるのだそうな。
この頼りないガラスはなんと岩を支えるものだとか…本当は強いのか?
さて、お昼はインフォメーションセンター前のスカルニムリンホテルのレストランでプンクヴァトラウトというこのあたりでよくとれるらしいマスのムニエルをいただいた。
これ、ハーブときのこがかかっていてすごくおいしかった!大きいけどくどくなくてペロっと食べられた。チェコで一番うまかったかも。
デザートにパラチンキ(東欧でよくあるもっちりクレープ)を。中にラム酒付けのすっぱいナッツが入っていてかなり刺激的だった。
そんなわけでモラヴィアカルスト洞窟群は見た目がすごいし、ロマンティックな水上ツアーもあるし、食べるものもおいしいし、すごくおすすめ。なんか実はインフォメーションセンターでロッカーとお手洗いを探していて誤って事務所に入ってしまい、そこで偶然やたら日本語のうまいトマシュさん(大阪に留学してたらしい)という人に会ったのだが、トマシュさんいわく、せっかく日本語を勉強して生かせる仕事につきたかったのに今の洞窟は観光とはいえ日本人が全然来なくてつまらないそうで、たまに日本人が来ると嬉しいらしい(←そんなわけでとても親切にしてもらえた)。地球の歩き方にのってないせいで日本人はあんまり来ないらしいが、トマシュさんに事前に問い合わせれば日本語で情報も提供してもらえるかもしれないと思うし、アウトドアや地学に興味がある人はこれだけを目当てに来る価値あると思う。
この後、一時間もバスを待ってブルノ空港へ。無事帰途についた。