こんなマニアック分野にまで専門雑誌があるのか、とうならざるを得ない奥深きオタクな学問の世界

 最近マニアックなことばかり調べているせいでいろいろ無名の学術誌を取り寄せる機会が増えているのだが、世の中には一体誰が投稿するんだというようなマニアックな分野に関する学術誌がある。

Journal of the Catch Society of Americaアメリカキャッチ協会誌』
 Catchというのはキャッチボールではなく、17-18世紀頃に流行した輪唱曲の形式らしい(今は発行されてないみたい)。YouTubeパーセルのキャッチがあがっていた。


The Luteリュート
 ルネサンスに流行った楽器であるリュートに関する論文だけをのせる専門誌。リュートはこんな楽器。


Arthuriana『アーサリアーナ』
 アーサー王伝説に関わる論文だけを載せる専門誌。


The Gilbert & Sullivan News「ギルバート&サリヴァンニュース」
 19世紀に一世を風靡したサヴォイオペラの製作者コンビで『ミカド』の作者であるギルバートとサリヴァンに関わるニュースだけをのせるニューズレター。


The Sidney Journalシドニージャーナル』
 イギリス・ルネサンスの文芸一家であるシドニー一族に関わる論文だけをのせる雑誌。


The Bookplate Journal『蔵書票雑誌』
 蔵書印とか蔵書票に関する研究だけを掲載する雑誌(bookplateというのは日本みたいな印鑑じゃなく票なのだが、日本語で蔵書票っていうと図書館のアレみたいなのを思い浮かべる人が多いけどこの雑誌で扱っているbookplateは花押みたいな立派な感じのものなので、私はどっちかというとbookplateも蔵書印と呼びたいのだが)。これは私はしょっちゅうお世話になっているのだが超面白いよ。


The Book Collector『書籍蒐集家』
 書籍蒐集に関わりのある論文だけを掲載する。これも結構オタクだが面白い。


Punk & Post Punk『パンク&ポストパンク』
 その名のとおり、パンクロックとポストパンクに関する論文だけをのせる雑誌。上の一群を見ているとこれでも結構広い範囲をカバーしている雑誌のように見えてしまう…

 なお、上にあるような雑誌の一部は学者じゃなくて在野の蒐集狂とかが投稿していることも結構あって、個人で本を集めてる人が変わった発見を投稿してきたりする。オタクおそるべし…