@Philip1564さんがツイッターでこんなのを緩募されてるのでエントリにしてみた。
【緩募】18世紀以降から現代までの「映画化」されたイギリス小説であえて7作品選ぶとしたら、何を選ばれますか。英文学のゆるやかな変遷もそれで教えられるとなおよいのですが。中堅レベル大学の学生対象ですので難しすぎないのがありがたいです。フォロワーの方々の英知におすがりする次第です。
2011-11-14 10:50:31 via web
(補足)大体、二週間に一本、七週間、半期十五回の授業を計画しています。何世紀にも及ぶ英小説の流れを半期で、しかも映画と原文を紹介しながら紹介する授業なのでかなり無理はあるでしょうがw 十一月末に、ご回答いただいた作品を集計し、結果も報告させていただきます。ご協力お願いいたします。
2011-11-14 10:56:57 via web
一応、個人的な縛りでイングランド小説のみ。つまりアイルランドの小説(スウィフト、ワイルド、ブラム・ストーカー、ベケット、ジョイス)やスコットランドの小説(ウォルター・スコット、アーヴィン・ウェルシュ)は入らない。『トレインスポッティング』を絶対入れたいんだけどあれはスコットランド文学だからな…
・ヘンリー・フィールディング『トム・ジョーンズ』(1749)
とりあえずお色気と笑いのあるところからはじめてみる。映画版の脚本がジョン・オズボーンで監督がトニー・リチャードソンということで、18世紀の文学を学びながら20世紀の「怒れる若者たち」のノリに触れられるところが得点高い。
・ジェーン・オースティン『プライドと偏見』(1813)
『分別と多感』に比べて話の運びに無理がなく、オースティン入門編としてはこちらのほうが現代人に受け入れられやすいように思う。キーラ・ナイトレイもすてきだし…
・メアリ・シェリー『フランケンシュタイン』(1818)
元祖SFホラーということで。
・エミリー・ブロンテ『嵐が丘』(1847)
なんてったって大恋愛小説だし。あと、独身女性が人間観察と勉強とあとは妄想だけで書いた超セクシー小説という点で現代の学生にも受けるような気がする。
・トマス・ハーディ『日陰者ジュード』(1895)
『テス』だとちょっと精神をやられそうなので…これもつらい話だけど向学心がテーマの話だし、ウィンターボトムの映画版はとてもよくできている。
・ジョージ・オーウェル『動物農場』(1945)
これ、実はアニメ映画になってる。結構よくできてる。
・A・S・バイアット『抱擁』(1990)
この小説のいいところは、現代の研究者が19世紀の詩人の生涯の秘密を探る…というミステリ仕立てになっており、文学史やら文学理論やらイギリス文学を学ぶにあたって必要な知識をごっそり詰め込んで面白く料理しているということ。