サーカス風なパブシアターっぽい演出〜下北沢駅前劇場『十二夜』

 下北沢駅前劇場で、「日本の30代」によるシェイクスピア十二夜』を見た。わりとオーソドックスな『十二夜』で、小さいハコを生かしたサーカスみたいな衣装や演出は数年前にホワイトベア座で見た『悪魔は頓馬』みたいで、パブシアターっぽい雰囲気があって良かった。とくにフェステは道化役なので、サーカス風のセッティングだと非常に生き生きとして見える。またまたオリヴィアがこれまたサーカスっぽくてバーレスクショーガールふう、ドラァグクイーンみたいな女装した女で、これが男装した女であるヴァイオラと好一対だったと思う。ペティコートを振り乱してボーイッシュなヴァイオラに迫るところなんかはど迫力だ。


 ただ、初日ということで不慣れだったのかけっこうメインキャストの台詞回しに流暢さが足りず、つっかえているところがあった。あと、いくらサーカスっぽい演出とはいっても、オリヴィアが最後に喪服を脱いで出てくる場面であの靴はないんじゃないだろうか…むしろショーガールっぽくするならイカれたストリッパーシューズみたいなヒールを履くべきだろう。