展開は強引だが、ベテラン俳優陣の演技だけで見る価値はあり~『アバウト・ライフ 幸せの選択肢』(試写)

 『アバウト・ライフ 幸せの選択肢』を試写で見た。

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 グレース(ダイアン・キートン)とハワード(リチャード・ギア)、サム(ウィリアム・H・メイシー)とモニカ(スーザン・サランドン)はいずれもあまりうまくいっていない中年の夫婦である。グレースとサム、ハワードとモニカはひょんなことから不倫をしそうになり、互いの身元をよく知らないまま別れる。一方でグレースとハワードの娘であるミシェル(エマ・ロバーツ)と、サムとモニカの息子であるアレン(ルーク・ブレイシー)は交際しており、友人の結婚式をきっかけに破局寸前になる。両者は自分たちの親に相談し、親夫婦たちは相手の親に不倫しそうになった相手がいるとは知らずにお互いの家族で会う計画をたてる。

 舞台劇が原作だそうで、全体的に舞台っぽい設定・展開である。舞台だとこういうちょっと強引な展開も笑わせて通してしまうことができるのでやりやすいと思うのだが、映画にするとけっこう人工的な感じがするのは否めないし、そのわりによくあるロマコメ映画っぽい感じにまとまっているのもあまり新しさがないと思う。ただ、キャスト陣はベテラン揃いなのでそこは面白い。相変わらず色っぽくてパワフルなスーザン・サランドンと、あいかわらずかわいくて文化系女子の鑑みたいなダイアン・キートンがどっちも良い年のとり方をしていると思った。