途中でアクシデントがあり、気になって集中できず…リルアカデミー『アルカディア』

 リルアカデミー(アイルランドの国立演劇学校)でトム・ストッパードの『アルカディア』を見てきた。スタジオ公演なので小規模なもので、部屋の真ん中にテーブルを置き、そこが舞台になる。わりとオーソドックスな公演である。

 客席と舞台が近いのはいい…のだが、それでちょっとアクシデントがあって途中からあんまり集中して見られなかった。私の目の前でお茶を入れる場面があったのだが、水の色が透明で明らかに水で、しかも場面の最後で役者がうっかりこれをひっくり返してテーブルが水浸しになってしまった。その後、テーブルを拭かずにそのまんま続行で、そこの上で資料を広げたり(当然濡れたのが見える)して進めていたので、それが気になってあまり楽しめなかった…この芝居は古文書類が出てくるので、濡れたテーブルの上でそういうのを広げるのは、いくら作りものとはいえ私は職業的に非常に抵抗があり、気になって芝居に集中できなかった。