『インサイド・ヘッド2』を配信で見た。『インサイド・ヘッド』の続編である。
基本的にはライリー(ケンジントン・トールマン)が13歳になり、思春期に突入して新しい感情がどんどん増えてえらいことに…という内容である。ライリーはアイスホッケーキャンプで成功してチームメンバーに選ばれたいと強く望んでおり、さらに憧れの先輩で高校の花形選手であるヴァル(リリマー)にも認められたいと思っていた。ライリーの感情の司令塔では相変わらずヨロコビ(エイミー・ポーラー)がリーダー格になってさまざまな行動を決めていたのだが、思春期になったせいでシンパイ(マヤ・ホーク)が司令塔を乗っ取ってしまう。
脚本もヴィジュアルもかなりよくできており、正直なところ、前作よりも私はすっきりわかった…というか、前作はなんか非常にアメリカンなノリであんまりピンとこないところがあったのだが、この映画は思春期のトラブルというそこまで文化に依存しない題材を扱っていると思うので、ちょっと予定調和的にはなっているがより理解はしやすい内容ではないかと思う。ただ、文句はたくさんある。まず、ヴァルがけっこうクィアにコード化されたキャラクターに見えるのだが、ヴァルとライリーの関係はなんだかそのあたりがはっきりしないな、いつものディズニー(ピクサーだけど)なのかな…と思ったら、なんでもスタジオがライリーとヴァルの関係を同性愛っぽくしないよう圧力をかけたそうで、そういうことか…と悪い意味で納得した。また、なぜか民俗音楽学者が何やってるのか全然わからない職業としてしつこくネタにされており、スタッフは民俗音楽学者に恨みでもあるのだろうかと思った(ひょっとしたら逆で、民俗音楽学に興味があったのに「ナニソレ?」みたいな反応ばかり受けたとか、そっちかもしれないが)。