私が世界で最も執着しているものの歴史〜『トマトが野菜になった日―毒草から世界一の野菜へ』


 前から気になっていた、橘みのり『トマトが野菜になった日―毒草から世界一の野菜へ』(草思社)を読んだ。

 毎日トマト分を摂取しないと死ぬくらいのトマト好きで毎月アマゾンでカゴメトマトジュース食塩添加缶入りを定期便で箱買いしている私としては自分がおそらく世界で最も執着しているものの歴史がわかって大変面白い本だった。古い文献では今我々が食べているトマトに近いものと食用ホオズキが区別されていないのでトマトの前史が非常にわかりにくくなっているとかいうようなトマトの歴史の話はもちろん、わざわざ中南米まで取材にいって野生のトマトを確認してきたり、トマト好きとしてはうらやましい冒険の旅の話も入っている。しかし後半はケチャップの話が入っているのだが、私はケチャップが嫌いなのでそのへんは結構読み飛ばした。とはいえケチャップの語源が不明だという話は面白いね。