動物の世界〜バレエ『ピーターラビットと仲間たち』

 Kカンパニーのバレエ『ピーターラビットと仲間たち』を見てきた。

 第2部は『ピーターラビットと仲間たち』で、ダンサーが全員精巧なぬいぐるみを着込んでビアトリクス・ポターの世界を再現する。微笑ましい展開で、着ぐるみを着込んでいるダンサーの踊りのキレには驚いた。ただ、ネズミやブタなどが主人公で、ピーター・ラビットはちょっとしか出てこない。あと、動物たちはほぼ服を着込んでいるのだがリスたちだけ服を着ていないのはちょっと気になる。もともとのポターの絵本でリスたちが服を着ていないようなので仕方が無いのだが、皆しっかりした服装でブタの結婚式に挨拶に来ているのに、リスだけ服も着ないで結婚式に出ているのを見るとまるで迷惑な親戚みたいに見える。

 第2部は「Fruits de la passion 〜パッションフルーツ」という短いモダンな演目で、渡辺レイと熊川哲也ラヴェルの「道化師の朝の歌」ピアノ独奏にあわせて踊るというものである。洒落たセクシーな演目で、やはり熊川哲也はかっこよかった。第3部は「レ・パティヌール ~スケートをする人々」で、これは振付が本当にスケートそっくりで素人としては面白かった。最後、雪が降る中くるくるダンサーが回って終わるところはなかなか楽しかった。