新刊『学校では教えてくれないシェイクスピア』 をよろしくお願い申し上げます。

全然面白いと思えなかった~『ママと神さまとシルヴィ・バルタン』(試写)

 『ママと神さまとシルヴィ・バルタン』を試写で見た。実話に基づいているそうである。

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 1963年、パリに住むモロッコ系ユダヤ人の家庭の息子として生まれたロランは生まれつき内反足だった。母のエステル(レイラ・ベクティ)は自分の信念に従い、息子が歩けるようにしようと努力する。一方でロランはシルヴィ・バルタンが大好きになり…

 感動作みたいな作りだし、たぶんご本人のロランさんはそれでいいと思っている…のだろうが、序盤からエステルの行動が全然良いと思えず、むしろ障害のある子どもの足を引っ張る行動に見えて、それがまるで母の愛の証明みたいに描かれているので、まったく面白いと思えなかった。医者の言うことを聞かずに息子の足に装置を付けるのを拒み、学校にも通わせず、息子と家族を振り回した結果、結局違う治療をすることになる。最初から医者の言うことを聞いていればもっと早く直せたし、子どものほうも心の準備ができたのでは…と思った。大人になってからの過干渉もひどい。障害のある子どもを育てるにしては全然、適切とはいえない行動を「母の愛」にくるんでいい話みたいに正当化するつまらない映画としか思えなかった。