ダウト〜あるカトリック学校で

 ここ二日で映画を4本見て美術展にも一つ行ったので、とりあえずレビューを…


 昨日は昼からミーティングで、夜は火曜割引で『ダウト〜あるカトリック学校で』を見てきた。


 俳優陣の芝居がどれも大変良くて、とにかくメリル・ストリープの演技がすごいのだが、実は私はこの脚本は映画に向いているのかちょっと疑問にも思った。元は舞台劇だったらしいので、すごく会話が多くて割合見ていて疲れる。まあでも全体としてはいい作品だと思った。

 この映画は、60年代のカトリック学校を舞台に、フィリップ・シーモア・ホフマン演じる改革派のフリン神父が唯一のアフリカ系の生徒に性的虐待をしたとかいう噂が立ち、確証のないままメリル・ストリープ演じる修道女の校長が神父を追い出そうとする話である。ところが本当にフリン神父が虐待をしていたのかどうかは最後まで全くわからない。たぶん、校長先生が根拠のない疑いをもとにフリン神父を追い出す話だと思う人と、性的虐待をしていたフリン神父が男社会のせいで守られる話だと思いながら見る人の両方がいると思うのだが、まあそう考えるとこの話は実に救いのない話だと思う。