こんな調子でいいわけ?明治公園反原発デモ

 明治公園の反原発デモに参加してきた。

 とりあえず1時すぎに千駄ヶ谷駅まで行ったのだが、明らかに駅がキャパシティオバーで大混雑。ホームの黄色い線から完全に人がはみ出して危険な状態。どうにかこの危険混雑を抜けて明治公園に入れたのは2時近かった。

 明治公園についてもこんな感じ。あまりの混雑でなんも見えないしなんもきこえない。

 大江健三郎がいたそうだが、公園に入れた頃にはもう終わっていたかも。山本太郎らしい人とドイツ人の人が何か話しているのが断片的に聞こえたが、詳しいことはよくわからず。

 少しすいてきてからとった写真。




 集会終了後、三ルートに別れてデモ。たまに警察に分断されたりもしたが、ひとりひとりの警察官はだいたい紳士的で、暑い中すいませんとお年寄りに謝ったりしていた。

 デモ開始。



 実は途中で抜けて共感覚の集いに行く予定だったのだが、あまりの混雑でしかも勝手に抜けると逮捕されるとかいう話をしていた人もいたのでちょっともう集い参加は諦めた。ひたすら行進。

 イギリスのデモに比べると気の利いた毒吐きプラカードが少ないと思ったのだが、めんこいプラカードもある。


 猫ばかりでなぜかイヌはなし。猫族の陰謀である。

 新聞によると六万人くらい集まったそうで大盛況だったのだが、いつもイギリスで出てるデモほどは盛り上がってなかったように思う。とりあえずコールが長くてわかりにくいのが良くない。「政府は脱原発を方針化しろー」とかいうコールをしてた人がいたのだがこれは一聴しただけでは何を言ってるのかよくわからなくて行進してる人もコールしにくい。あと、比較的年齢層が高くて若者が少なかったな…


 で、私はデモはどんどんやるべきだと思うしもちろん脱原発にも賛成なのだが、デモ自体のスタイルについて非常に不快になった点があった。なんというか、科学的根拠のないことや放射線にさらされた人を差別するようなことを言ったりプラカードに書いたりする人がかなりおり、理性的に脱原発を訴えるようなスタイルになってないのが気に入らなかった。

 なんか途中でおばちゃんに呼び止められて急にマスクを渡されて「東京は汚染されてるから若い人はマスクをしろ」とか言われたんだけど「事故の時はロンドンにいましたし東京そこまで汚染されてないと思うので結構です」と返事したら「東京にいなくても帰ってきてすぐ具合が悪くなる人もいる」などと言われた…のだが、そんなん事故現場で直撃したならともかく今の空間線量で急に具合が悪くなる人なんかいないだろうと思うしどうせ放射線のせいじゃなく8月なのに生ガキでも食べて腸炎ビブリオにでもやられたんだろうと思う。まあうちは放射線よりもそのおばちゃんのほうが怖かったので逃げた。

 あと、一番ひどいと思ったのがこのプラカード。十歳にもならない女の子が持たされていた。

 …なんかもうこんな文句書かせて子どもに持たせるなんて親の常識を疑う。まず「放射線を浴びた女性は子どもを生んではいけない/子どもを生めなくなる」というような実に怪しい認識をほのめかす文句で、「福島の女性は子どもを生んではいけない」みたいな差別につっこんでいく五秒前だよ。その上生理もきてないような小さい女の子が「女の子なんだから将来子どもを生んで当然なんだ」みたいなことを自分で思いつくと思う?なんかもういろいろおかしすぎる。

 うちは妊婦さんや若い母親が放射線を心配するのは当然だと思うし、行政に情報公開を要求するのも当然だと思うが、このデモ全体に感じられる「若い女性はみな将来は子どもを生むんだから放射線を避けろ」みたいな雰囲気は非常に苦手だな。女は全員子どもを生むわけじゃないんだし、少なくともうちは子ども作る気ないんだからほっといてほしいもんだ。あと、「母親は気をつけるべき」という圧力もすごく嫌い。そういう外からの圧力がどんだけ親の心労になるかわかったもんじゃない。

 …そういうわけで、なんかだんだん不愉快になってきたので青山あたりで離脱した。このへんにくるともう警察も結構ゆるい感じになっていて、途中でトイレ行ったりお茶買う人も多数。

 

 …しかし、こういう差別発言や非科学的な発言が横行する雰囲気のデモは私はすごい苦手なので、どっちかというとなんかもっと科学者が話すような集会とか、辛気くさくなくはじけたデモに参加したい。