「口だけ左翼」を意味する英単語まとめ

 突然だが、この間「プロ市民」とかいう言葉に出会ったので、突然思い立って「口だけ左翼」的な意味で使われる英単語を自分用に整理しようと思う。


Parlor pinks (「客間左翼」) …たぶん「口だけ左翼」あるいは「論壇左翼」?議論だけで実際に行動しない左翼の蔑称らしい。pinkは赤っぽい=共産主義的、という意味で使われるらしい。Pinkoだとたぶん日本でいう「アカ」か。アメリカの表現かな?
→方向性は逆だが、Chickenhawkと発想は同じだと思う。チキンホーク(タカ派チキン)は実際に戦争に行ったりしないのに好戦的な政策をとりたがる人のことを指す単語でたぶんアメリカ英語。


Champagne socialist(「シャンパ社会主義者」)…イギリスでよく使われる単語だと思うのだが、シャンパン=アッパーミドルクラスの飲む酒を飲んでいる社会主義者、ということで、ブルジョワ的に暮らしているが社会主義的思想を持っている人の蔑称。

Chardonnay socialist(「シャルドネ社会主義者」)…上と意味は同じだと思うが、オーストラリアあたりで使われるらしい。

Gucci socialist(「グッチ社会主義者」)…上と同じだが持ち物がグッチになった。北アメリカの用法らしい。

Gauche caviar(「キャヴィア左翼」)…フランス語。キャヴィア食ってる左翼ということで、このあたりにイギリスとの文化的差異が現れてるかもしれん。

Smoked salmon socialist(「スモークサーモン社会主義者」)…アイルランドの用法。いやいやスモークサーモン食ったくらいでブルジョワジーってそれアイルランドの食生活貧しすぎだろ…だいたいスモークサーモンってアイルランドの名産では…

Limousine liberal(「リムジンリベラル」)…アメリカ英語のようだが、車が出てくるところがお国柄かな。

Radical chic(「オシャレ過激」)…オシャレ気分で左翼を支援するリッチな人々のことらしい。初出はトム・ウルフ

Terrorist chic(「オシャレテロリスト」)…上の派生語。ワケがわからないが、プラダマインホフとかチェ・ゲバラTシャツみたいなのをもてはやす風潮のことらしい。


 とりあえず罵倒語にいろいろなお国柄が出ているのが興味深いと思うのだが、どの単語もたいてい私生活と思想の一致を求めてるよね。私生活と思想の一致をどこまで他人に要求できるのか、というのはまた別の問題である。