駒場博物館「ダンヌンツィオに夢中だった頃―カブリエーレ・ダンヌンツィオ(1863-1938) 生誕150周年記念展」

 駒場博物館で「ダンヌンツィオに夢中だった頃―カブリエーレ・ダンヌンツィオ(1863-1938)生誕150周年記念展」を見てきた。駒場博物館は以前の勤め先(司書TAやってた)で行くのは久しぶりだったのだが、全然雰囲気も変わっておらず懐かしい感じ。

 ダンヌンツィオというとファシズムに仰々しい作風という感じであまり良いイメージがなかったのだが、この展覧会はイタリアの当時の政治的風潮・社会的背景の中で、単純なファシズム支持というものに還元できない泥沼感あふれるイタリアの文壇と政治のぐちゃぐちゃな関わり(ムッソリーニとダンヌンツィオの間にある微妙な敵対心とか、なんかむちゃくちゃイヤ〜な感じで想像するだけで面白い)をわかりやすいパネルで解説するという感じで、ちょこっとレーニンまで登場したり、なかなか興味深い。あと、ダンヌンツィオが住んでいたヴィットリアーレのお屋敷の写真がすごく綺麗で、純粋に行ってみたいと思った。