今回の旅の一番の目的はレモンの島こと生口島にある瀬戸田に行くことだったため、まずは尾道から船で島へ。
瀬戸田の港。
海から飛び出している亀の首地蔵。
なかなか風情がある。
国宝になっている向上寺へ。
向上寺の三重塔。
丘に登ると、三重塔を上から見ることができる。
展望ポイント。地元出身の平山郁夫がこのあたりで絵を描いていたらしい。
丘を降りる。
平山郁夫美術館。子どもの頃の習作から瀬戸内を描いた絵、シルクロードを描いた絵までいろいろな展示がある。
平山郁夫は瀬戸田出身で、子どもの頃から大変絵がうまかったらしい。この美術館には5歳頃からの絵が展示されているのだが、中学生の時点で既に技術じたいは相当うまかった(まだ模写とか習作でオリジナリティは確立されてない感じもするのだが、それでも子どもの絵とは思えないレベル)。中学生の時は広島に住んでいて原爆投下で被災したため、広島の記憶というと原爆の悲惨な風景ばかりで、もっと子ども時代の記憶に残っているような美しい自然を画題にしたいと思い、瀬戸内の島々ののどかな風景を描いていたことがあるそうだ。それぞれの島の特徴をよくとらえた瀬戸内の絵は居ながらにして旅をしているようで、こういう美術館で見るのにふさわしいものだと思う。
ここまでは風光明媚な島にふさわしい史跡と美術館なのだが、これ以外にこの島にはとんでもないキッチュなお寺がある。耕三寺というところだ。
これは地元出身の実業家、金本耕三が出家して母の菩提を弔うために建てたお寺らしいのだが、地元に文化を提供しようというコンセプトで金に飽かせていろんな日本の古刹などをまねて作った建造物がたくさんあり、まったく統一感のないやたら派手な塔とか仏像とかがボコボコはえていて、なんだかもうわけがわからない。
大仏。
お城のような収蔵庫?事務所?に突然のアンパンマンが…
上のほうには、耕三が亡くなってから作られた白大理石の公園があるのだが、これももうなんだかわけがわからないし、あと市民公園っぽい作りなのにお寺の敷地内で拝観料がかかるのはいかがなものかと…
オリーヴとか生えてて、見晴らしはいいのだが…
この他にも洞窟に地獄絵図を設置した教育的な(?)展示とか、あふれる公共心と自己顕示欲と親孝行がないまぜになった何かですごい珍スポットと化していた。ただ、母の生前(つまり出家する前)に建てたという潮聲閣は昭和前期のものすごく豪華な和洋折衷建築で趣味は悪くないし、美術館でやってた宝船の絵の展示は良かった。とくに宝船展はエフェメラをとてもよく集めていて、展示方法も気が利いてた。
そして、生口島といえばレモンである!
そこらじゅうでいろいろな柑橘類が売られているのだが、島ごころというレモン洋菓子店が、レモン好きには天国のような店だ。
レモンソファがあり、店内では常にいろんなアレンジの「レモン・トゥリー」が流れている!
イートインがあり、焼きたてレモンケーキやらレモンケーキソフトやらを食べられる。そしてすっごく美味しい。
外に設置されているレモンベンチでお昼寝するエリン。
他にもコロッケとかローストチキンとか美味しい買い食いスポットがたくさんあり、風光明媚で食べものも最高の素敵な島だった。