川崎ロック座初訪問

 川崎ロック座に行ってきた。今ちょうどストリップクラブについての文章を訳していて、行ってみなければと思っていたのだが、ちょうど川崎ロック座でクラシックなどを使ったわりと初めてストリップを見る人でもわかりやすい演目があるという情報をもらったので、行ってきた。ストリップ劇場でストリップを見るのは初めてで(フェスとかではストリップを見たことあったのだが)、ひとりで行ったのでちょっと緊張したのだが、思ったよりは女性客がいた。

 踊りについてはかなりクオリティがバラバラで、いくらなんでもその振付はダサすぎやしませんかというようなものから、極めてちゃんと計算されたものまでいろいろだ。今回すすめられたのは、ローザンヌ国際バレエコンクールに出場したこともあるみおり舞のショーだったのだが、「ボレロ」やアイルランド音楽にバレエ風の振付をあわせたもので、とにかく身体能力が高くてビックリした。とくに「アイリッシュの恋占い」という演目は衣装から振付までコンセプトをきっちり合わせていて可愛らしかったと思う。それ以外だと、武藤つぐみの戦争で失われた故郷をテーマにエアリアルシルクを盛り込んだストーリー仕立てのショーが大変面白かったちなみに、前の日にシルク・ド・ソレイユのパフォーマーエアリアルで落下して死亡したニュースを読んだばかりだったので、かなり小さいステージでエアリアルが始まった時はちょっと不安になってしまったのだが、このパフォーマンス自体は危なげなく、とても完成されたものだった。

 おそらくけっこう女性のファンもついているような踊り子さんのショーが多かったからなのかもしれないが、それほどびっくりすることもなく楽しめた。ただ、たくさん着込んでいるドレスなどを少しずつ脱いで最後はタッセル回しなど豪快な動きをするのが特徴のバーレスクに比べると、今回見たストリップはむしろピンナップに近く、身体を鑑賞できる綺麗なポーズで止めるところが多かったので、パフォーマンスとしては完全に別物だと思う。