映画における音の重要性をわかりやすく説明したドキュメンタリー~『ようこそ映画音響の世界へ』

 『ようこそ映画音響の世界へ』を見た。映画における音響の重要性に関するドキュメンタリー映画である。

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 トーキーになったばかりの時期から最近まで、映画の音響技術の発達を大変わかりやすく描いたもので、音響がどんなに映画に大切かということがよく理解できるようになっている。映画の音はだいたい何カテゴリに分けてどういう順番で作るとかいうような実践的なことも解説している。『スター誕生』を撮った時にバーブラ・ストライサンドがドルビーステレオにこだわっていたこととか(『スター・ウォーズ』より前に『スター誕生』がやっていたらしい)、後で足音などを別のアーティストが入れるフォーリーサウンド(Foley)という方式はジャック・ドノヴァン・フォーリーという人の名前から来ているとか、いろいろ面白い話がたくさん出てくる。女性の音響技術者が監督していることもあってジェンダーの観点もあり、大変行き届いた作品だ。