スイカを持ったロレンス修道士~シアター2+1『ロミオとジュリエット』

 シアター2+1で『ロミオとジュリエット』を見てきた。なるせこお台本・演出によるものである。翻訳は河合祥一郎版に基づいているようだ。

 後ろに倒れた2本の柱がクロスしているセットで、この場所がバルコニーとしても使用されている。ロレンス修道士(本島孝美)が最初にロミオ(鳥越隆)に会うときになぜかかかごに薬草類ではなくスイカを入れているのが大変気になったのだが(スイカを使った薬膳…?)、全体的にはけっこうセリフを扱いかねている印象の芝居だった。とくに、ただでさえみんな長台詞に苦労しているのに、マキューシオ(尾﨑彰雄)の台詞には変な現代風のジョークなどが組み込まれており、余計に台詞が長たらしく聞こえた。あと、コロスみたいなのを導入してナレーション風の台詞を言わせているのだが、この演出の効果もけっこう疑問である。