『タイタスとタモーラ~悪夢のバトルフィールド~』(配信)

 カクシンハン・プロデュース体感型朗読劇『タイタスとタモーラ~悪夢のバトルフィールド~』を配信で見た。木村龍之介演出・構成で、舘野百代と貴島豪による2人芝居の朗読劇である。カクシンハンは10月に『シン・タイタス』を予定しているので、その前哨戦みたいなリーディングだ。

 何しろシェイクスピア劇きっての残虐な作品なのだが、朗読にしても意外に残酷さが薄まらないと思った。ちゃんとセットや動きのある上演だともっと人工的かつ様式的な感じになるのだが、朗読だとわりと淡々と暴力が提示され、さらに補助的に演出家の説明もあったりするので、なんだか裁判か何かを聴いているみたいでわりとエグい感じがした。やはり『シン・タイタス』の本公演を見たいと思った。