非常に政治的なアニメ~『ペルリンプスと秘密の森』(試写)

 アレ・アブレウ 監督『ペルリンプスと秘密の森』を試写で見た。

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 舞台は魔法の森である。森が巨人に脅かされているということで、調査をしていたエージェントである太陽の王国のクラエと月の王国のブルーオが出会う。太陽の王国と月の王国は対立していたが、クラエとブルーオは一緒に森を救う鍵になるというペルリンプスなるものを探すことにする。

 カラフルで美麗なアニメで、なんだかよくわからないキメラっぽい動物であるクラエとブルーオも可愛らしく、中盤くらいまでは幻想的なお話である。しかしながら終盤にいくとだんだんどうもこれはアマゾンの森林破壊などを扱ったかなり深刻で政治的な話らしいということがわかってくる。ファンタジー的に綺麗に撮った作品だが、とくに最後の魔法の森を抜けて色味が少なくなってからはかなり厳しい政治的課題を提示していると思う。