『ファミリー・アフェア』を配信で見た。一応クリスマスが舞台のロマコメである。
ザラ(ジョーイ・キング)はわがままで世間知らずな映画スターであるクリス(ザック・エフロン)のアシスタントをしていたが、我慢できなくなって辞めることにする。困ったザックはザラの家に復職を頼みに行くが、そこでザラの母である寡婦で知的な作家であるブルック(ニコール・キッドマン)に出会う。たちまち意気投合したふたりは恋に落ちるが…
いくらNetflixのロマコメだからといって緩すぎでは…と思うような作品である。美術と撮影のせいだと思うのだが、全体的に妙に雰囲気が安っぽく、緩いロマコメでもこの程度はクリアしてほしい…というゴージャス感があまりない。脚本もぬるくて全体的にそんなにキャラクターも掘り下げられていないのだが、とくにクリスがあまりにもステレオタイプな世間知らずの映画スターで、魅力に乏しい感じがする。終盤のスーパーマーケットの大げさな作戦の場面はいかにもロマコメの定番という感じでちょっと笑えたが、すごくよくできている場面というわけでもないと思う。女性が年上の年齢差ロマコメで男性はスター、女性はクリエイティブな仕事…ということで『アイデア・オブ・ユー〜大人の愛が叶うまで〜』にそっくりなのだが、『アイデア・オブ・ユー』のほうが最近のロマコメとしては出色の出来だったので、それと比べるからだいぶ見劣りして見えるのかもしれない。とはいえザック・エフロン、ニコール・キッドマン、ジョーイ・キング、キャシー・ベイツというそうそうたる役者陣が出ていてこの程度しか使いこなせないなら、もうNetflixはホリデーロマコメを作らなくていいのでは…と思ってしまうくらいは見どころのない作品だった。