この日は朝だけ講演があり、11時からミッドコングレスエクスカージョン(ミニ修学旅行みたいなやつ)があって、ルネサンス関係の三つのフィールドトリップからひとつ選んで参加するのが標準的なスケジュールなのだが、なんか高かったし一人でも行けそうなとこが多いので私はひとりクトナー・ホラに行くことにした。
クトナー・ホラは世界遺産になっている教会がいくつもあるのだが、墓地教会という変わった教会で有名。
外観。
あれ?
ここはなんとあらゆる内装が埋葬者の人骨でできているというすごい教会。
入り口。
文字も骨。
紋章も骨。
とにかく骨、骨、骨。
ごらんのとおりすごく観光化されて大量のお客さんがいる上、内装も単純に凝っていてなんか全然怖いとかいう感じがしない。むしろ「死んだらこうなるのかぁ」とあきらめがついてわりと陽気に(?)楽しめる感じ。普段ホンモノの人骨なんか博物館とかでしか見る機会がなくてかなり日常から引き離されているので、お葬式の火葬とかでショックを受ける人もいるようなのだが、なんかこういう教会に来るとハムレットの墓掘りの場じゃないけど本当に「死んだらみんな同じなんだなぁ、どんなに立派な人の骨でもせいぜい装飾品の材料くらいにしかならないのかぁ」っていう気になるなぁ。燃やされて埋められるのと教会の飾りになるのと、そうは変わらんよね。