The Strangerはキャプテン・ジャック〜『マシュー・ボーンの「白鳥の湖」 』

 ちょっと前になるが、シアターオーブで『マシュー・ボーンの「白鳥の湖」』を見てきた。白鳥役はマルセロ・ゴメスだった。

 既に日本で一回、ロンドンで一回この演目を見ているのだが、何度見ても面白い。もう20年近くやってるのにまだこんなに面白いというのは本当に驚きだと思うのだが、まあこれはある種のスタンダードになる翻案なのかもしれないと思う。今回はけっこう席が良くなく、奥で展開されているアクションが見づらかったのが良くなかったが…

 今回、ひとつ見ていて思ったのは、途中で舞踏会に乱入してくるThe Strangerは『トーチウッド』のキャプテン・ジャック・ハークネスみたいなキャラクターであるということである。人間じゃないし、バイセクシャルだし、傲岸不遜で危険だし…ああいうキャラクターって、何か妖精とか魔術とかフォーク・ヒーローに魅力を感じている英国人の芸術的コンヴェンションに訴えるものがあるんだろうか?