ビーチボディをぶっとばせ!House of Burlesque

 Briefsの翌日、同じWondergroundにてHouse of Burlesqueを鑑賞した。テンペスト・ローズが率いるバーレスクショーのカンパニーである。ショー全体はお酒を飲むことをテーマにしたもので、演目もそういう感じのものが多かったのだが、私は飲まないのでずっと素面。

 最初は真っ暗な中で縁だけが光る衣装でのグループダンスからはじまり、光るフラフープや空中フラフープを使った演技などもあってかなり工夫がある(公式サイトに写真があるのでこちらも参照)。ほとんどは女性パフォーマーのダンスで、グループのダンスと個人芸をバランス良く組み合わせているが、ボーイレスクもある。ロロ・ブロウによるタイオ・クルーズのHangoverにあわせた二日酔いなのに五分以内に出勤しないといけないショーガールという設定のコミカルなダンスはかなり笑えて面白かった。ボーイレスクはEsquire De Luneによるものだったのだが、これは服を脱いでいくんじゃなく着ていくという珍しい(が、全くないというわけではない)組み立ての演目で、シャワーから上がった男性がぐちゃぐちゃに男物の服(サスペンダーまで!)を着ていくというところにちょっと新しさを感じた。最後はグループダンスだったのだが、ちょっと前に話題になった'Beach Body Ready'(「ビーチに行く体の準備はできてますか?」というダイエット広告がロンドンで問題になった)というスローガンが書かれた紙を女性たちが盛大に破ってバカにするというなかなか皮肉のきいた出し物で、自分の体について人に指図されない、自分らしい美しさを…というコンセプトを誇るバーレスクらしい終わり方だったと思う。

 ちょっと面白かったのは、このショーもBriefs同様お客にプレゼントがあたる企画があり、そこにツイッターが使われていたことである。ショーの前半にテンペストが、「この出し物のアカウントあてに、今まで経験した一番イカれた体験をツイートしてくれた人にはあとでお酒があたります。休憩時間にツイートしてね」というアナウンスをし、後半に勝者が発表されるというものだった。ショーのテーマがお酒だし、なかなか気の利いた企画だったと思う。