豪華キャストのおばあちゃま4人が大活躍する楽しいロマンティック・コメディ『ブック・クラブ』

 『ブック・クラブ』を機内で見た。

 主人公はスタンフォード大学を卒業して以来の親友で、ロサンゼルスで長年読書会をやっている初老の女性4人組、ダイアン(ダイアン・キートン)、ヴィヴィアン(ジェーン・フォンダ)、シャロン(キャンディス・バーゲン)、キャロル(メアリー・スティーンバージェン)。ダイアンは昨年夫を亡くしてアリゾナに住む娘たちから引っ越すよう言われている。ヴィヴィアンはホテル経営をしているリッチな女性で、非常にモテるが男に縛られるのがイヤで結婚していない。シャロンは連邦判事で、18年も前に離婚して以来デートもしていない。キャロルはシェフだが、最近夫との関係がうまくいっていない。ヴィヴィアンが読書会で『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』を課題図書として提案したことから、4人の人生にちょっとした変化が…

 あまり期待していなかったのだが想像以上に楽しく笑える映画で、たぶん『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』(読んでないけど)より面白いんじゃないか…と思う。とにかく超豪華キャストで全員スター女優である4人のおばあちゃまたちがキャキャウフフしているのを見るだけでなんだか楽しい。温厚なキャロルが夫との関係改善のためとんでもない暴挙に出て(あれは離婚ものだろう)、夫が結局それを許してくれるあたりはちょっと虫が良すぎる気もするし、もうちょっと本に関するディスカッションを入れたほうがいいんじゃないかとか、台本に文句をつけたいところはけっこうあるのだが、それでも全員がハッピーになって終わる気持ちのいいおばあちゃんロマンス映画だった。ベクデル・テストはたぶんダイアンと娘たちの会話でパスする。ちなみに女性たちの年齢は70歳前後という設定だと思うのだが、80近くて一番年上のジェーン・フォンダがすごく若々しくて美しいのはビビった。