シャーロッツヴィル(1)モンティチェロ

 ワシントンDCから鉄道でシャーロッツヴィルに到着した。滞在は1日だったのだが、お目当てはトマス・ジェファーソンの邸宅であるモンティチェロでの調査である。

 本当はジェファーソンがイングランド滞在時、ストラトフォード・アポン・エイヴォンシェイクスピアの家からパクってきたという家具の切れっ端を見せてもらいたかったのだが、事前に問い合わせたところこれは個人蔵で公開されてないということで、見せてもらえなかった。ジェファーソンが持っていたシェイクスピアを題材とする2枚の絵は公開されていてツアーで見ることができるので、それを見せてもらい、資料のコピーももらった。

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霧がすごくて、どう見ても南部ゴシック。

 

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お屋敷の入り口。時計と風向きを調べるための装置。中は撮影禁止。

 調査目的はわりとスムーズに達成できたので、その後はプランテーション内を散策した。

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これは夜になったら大鴉出ますわ…

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馬車や織物の部屋など、いろいろな展示がある。

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キッチン。

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お酒の貯蔵庫。

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ダムウェイター。お酒を運ぶ業務用リフトみたいなやつ。

 ハウスツアー以外にもいろいろツアーがあり、奴隷制に関するツアーに参加した。

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奴隷の居住区画。

 ジェファーソンは最初の妻を亡くした後、妻の異母妹である奴隷のサリー・ヘミングズと子供を作っていたと考えられている。サリーの子供の父親が誰かについては、かなり最近まで侃々諤々の論争があったらしいのだが、今ではおそらくジェファーソンが父親だという説が有力で、モンティチェロのツアーでもジェファーソンが寡夫になった後、サリーと"family"を作ったと説明していた。奴隷制に関するツアーや展示では、サリーとその子供たちについての説明がある他、プランテーションの複雑な機構とか、奴隷の中でも階層があることなどを説明してもらえる。話には聞いていたが、実際に住居とか作業場とかを見ながら説明を読むとなるほどなと思った。

 全体的にモンティチェロはアメリカ史の理想とその裏の汚いところ、両面を理解できる史跡で、大変面白かった。目当てのものは見られなかったが、まあ少しは調査もできたので満足だ。ただしひどく深い霧が出ていて寒く、昼頃には豪雨になったのはちょっと残念だった。赤土のぬかるみで滑ってスカートが泥まみれになってしまった…