新刊『学校では教えてくれないシェイクスピア』 をよろしくお願い申し上げます。

プロレスはよかった~『夏の夜の夢』

 浅草花劇場で桂佑輔演出『夏の夜の夢』を見てきた。

 全体的に浅草花やしきという場所柄を意識した昭和レトロっぽい演出なのだが、それがうまくいっているところといっていないところがある。うまくいっているところとしては途中のプロレスの演出で、花やしきはプロレス興行などもやっているところだからだと思うのだが、ヘレナ(森レイ子)とハーミア(松村彩永)がとんでもなくくだらない理由で喧嘩を始めるところでリングが現れてプロレスごっこみたいになるのはちょっと笑えた。あまりうまくいっていないのは妖精の衣装である。妖精は和風のファッションで、ティターニア(空乃みゆ)は帯を前で結んだ花魁みたいな格好だし、他の妖精たちは黒い服に帯だけつけて前で結んでいる…のだが、着物や帯の生地がたぶん安いのもあってなんだか素人の仮装大会っぽく見える。

 役者の演技は玉石混淆という感じだ。恋人たちはシェイクスピア慣れしていないのか、長いセリフに相当手こずっているように見える。アテネ公役はOSK日本歌劇団の元男役である高世麻央が演じており、これは妙にハマっていて、アテネ公と職人が盛り上げる最後のアマチュア芝居はリラックスした雰囲気で笑えて悪くなかった。

 なお、劇場なのにチケット代以外にドリンク代をとられたのはちょっと閉口した。興行場じゃないのか…