劇団ヅッカ、マツモトタクロウ演出『ROMEO & JULIET』を招待で見てきた。
『ロミオとジュリエット』をかなり現代的にしたものである。台詞が完全に現代の若者風になっていて生き生きしているところはとても良いし、けっこう面白いと思うところもある。やろうとしていることはわかるし、それには成功しているような気がするのだが、個人的にかなり好みでないポイントがあった。本作は何度も上演されている古典だということで途中でリプレイみたいなのがあり、戻って同じ場面を上演し直すというような演出がある。さらに舞台上に大きな輪っかが描いてあって、登場人物がそこをやたら走って回る。全体的にけっこう脅迫的な反復がテーマ…なのだが、まず私がそもそも何かを反復するタイプの芝居があまり好きではないというのと(発達特性のせいなのかもしれないが、ひとつのものを繰り返し何度も見せられるのが苦手で、だからいつもベケットがつらい)、あととくに『ロミオとジュリエット』は一方向に直線的に話が進んで後戻りが無いというのがスピード感と危機感を作っている芝居である気がするので、はっきりしたコンセプトがあっても反復させるような演出にするともともとの芝居にあった面白さが消えるような気がする。非常にちゃんと考えている芝居だが、私が面白いと思う『ロミオとジュリエット』ではないな…という気がした。