吹き出る乙女パワー、弥生美術館高畑華宵展&お財布の大敵、山種美術館どうぶつえん展

 この日は昼から学会だったのだが、午前中に弥生美術館と山種美術館に行ってきた。

 弥生美術館では「永遠の華宵展…麗し乙女のロマンチック・イラストレーション〜抒情画家・高畠華宵の世界〜」が開催中。華宵はあの独特の美少女美少年の挿絵で(私も含めて)一部大正レトロモダンのファンから熱狂的な支持を受けているのだが(晩年はのちの弥生美術館館長ほか多数のファンに支えられていたらしい)、この展示はまったく気持ちの悪い乙女パワーがそこらじゅうから噴出してくるような感じで(何かにおいすら既にヘンだったのだがあれは劣化したインクのせいかね?)ファン以外は居心地が悪くなること受け合い。全く素晴らしい展覧会であった(?!?!)。華宵は人魚とか蝶々女とかキレイだけどグロテスクな絵も結構描いていて、夢二よりもずっとキャンプなのでもっと人気出てもいいと思うのだが…

 しかし、華宵は挿絵で稼いだお金で華宵御殿という贅沢な屋敷を建て、美少年の弟子を侍らせて独身で気ままに暮らす絵に描いたようなダンディだったそうである。大変人気があったそうで、雑誌の特集号に「華宵先生は日本で最も麗しい画家で…」みたいなことが書かれていて笑った。絵が麗しいならともかく画家が麗しいって…意味深すぎる。



 その後恵比寿の山種美術館で「日本画どうぶつえん」展を鑑賞。見たかった竹内栖鳳「斑猫」の公開はうちがロンドンにいる間に終了してしまったのだが、かわりに火に飛ぶ蛾を描いた速水御舟「炎舞」が展示。結構混んでいたが、猫とかウサギとかイヌの絵はどれもめんこくて大変良かった。

 しかし一番危険だったのはミュージアムショップ。

 やばいぬいぐるみが勢揃い。とくにうり坊としろぎつねの破壊力が大。とりあえずその場で買うのはぐっとこらえて(学会にうり坊とか連れて行くわけにいかないし)家に帰ってラインナップをネットで調べようと思った…のだが、コロリタとかいうメーカーだった気がするんだけど、検索しても出てこない…