ストリームシアターで配信されているクリスマスパントマイムである『シンデレラ』を見た。キッザニアロンドンで撮影された家族向けのプロダクションである。45分しかないが、ひとつづきの舞台をそのまま撮ったわけではなく、いろんな場所で撮った場面をつないでいる。
クリスマスパントマイムというのはおとぎ話などをもとにした歌あり踊りありジョークありの家族向けの出し物で、イギリスでは年末年始に上演される。パントマイムと言っているが無言劇ではなく、セリフも歌もある。私もそんなに詳しくはないのだが、女性役を男性が演じたり、若い男性の役は女性が演じたりすることもあり、ヴィクトリア朝のバーレスクの伝統にかなり近いものだと思う。
この『シンデレラ』もいかにも子ども番組っぽいセットで、かわいいシンデレラ（ベッキー・レイン）やけっこうセクシーな継母（アシュリー・ハーヴィ）などが歌ったり踊ったりするものである。シンデレラのお姉さんたちはドラァグクイーンみたいだ。ただ、ボタンズ（ニコラス・マクリーン）が昔ながらの黒人の面白キャラみたいな感じで、しかもシンデレラのことが大好きなのに王子様にとられてしまうあたりはちょっとなぁ…と思った。
