字幕があるので大変わかりやすい~キエフバレエ『白鳥の湖』(配信)

 キエフバレエ『白鳥の湖』を配信で見た。ウクライナはもちろん戦争でひどい被害を受けているのだが、キエフバレエのダンサーは無事で夏に来日も予定しているそうだ。当たり前だが運営が大変なことになっているので、義援金も受け付けている。

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 非常にオーソドックスな演出で、セットや衣装も正統派だ。王子(ニキータ・スハルコフ)もオデット(アンナ・ムロムツェワ)も可愛らしく気品がある(ただ、私はこのバレエはいつ見ても王子がぼーっとしすぎていて大丈夫か…と思ってしまうのだが)。最後は王子がけっこうダイナミックにロットバルト(ヴィタリー・ネトルネンコ)と戦っており、王子がロットバルトの着物の一部をはがしてロットバルトがのたうち回るなど、わりとアクロバティックである。この演出は2人の愛が現世でロットバルトに打ち勝ち、恋人同士が優しく抱き合って終わりということで明るいハッピーエンドになっている。

 

 私の好みからするとちょっと正統派すぎるが、とても綺麗で初心者も楽しめるプロダクションだ(ただ、演奏はちょっと管楽器がきちんと揃ってないところもあったように思う)。初心者にとって非常にありがたいのは説明字幕がついていることである。幕の始まりにあらすじの説明がついているし、途中も話の転換点になると簡単に上で説明の字幕が入る。バレエは動きだけで話を理解しないといけないので、こうやって字幕が出るのは見慣れていない者には大変わかりやすい。