国際ギルバート・アンド・サリヴァン祭の配信で『陪審裁判』(Trial by Jury)を見た。ギルバート・アンド・サリヴァンの2作目の共作である。ノースウェストプロダクションズによる1幕物3本立てのうちのひとつで、演出はロバート・ベケット、音楽監督はデヴィッド・グールデンである。
婚約不履行をめぐる裁判をネタにした短い作品で、相変わらずメチャクチャな展開で話は緩い。ただ、これは衣装などが現代風で、訴えられた男性(ポール・ベイリー)はAC/DCのTシャツを着てギターを抱えた青年で、女性(ヴィクトリア・グールデン)は女子高生集団みたいな若い花嫁付添人を引き連れている。演出は面白可笑しいのだが歌はちょっと不足なところもあり、とくにコーラスが若干弱いかなーという気がした。