正攻法の演出~国際ギルバート・アンド・サリヴァン祭『ゴンドラの船頭たち』(配信)

 国際ギルバート・アンド・サリヴァン祭の配信で『ゴンドラの船頭たち』(The Gondoliers)を見た。イアン・アンダーソン演出、デイヴ・アンスティス=ピム音楽監督で、ピークオペラによる上演である。この演目は一度、違う演出だがライヴで見たことがある。

 衣装もセットも時代劇らしくオーソドックスである。演出も正攻法であまり奇をてらったところはなく、ツボを押さえて笑わせる楽しい上演である。個人的にはもっと諷刺がキツくてもいいように思ったのだが、台本がなにしろメチャクチャな作品なのでそれだけでけっこう笑える。