面白いと思うのだが、人にすすめづらい~『何を見ても何かを思い出すと思う』(配信)

コンプソンズ『何を見ても何かを思い出すと思う』を配信で見た。 www.compsons.net 2010年代の下北沢を舞台に、演劇とか映像とか、とにかく下北沢っぽいものにかかわる人々が右往左往する作品である。主催の金子鈴幸の実体験をもとにしているそうで、出てく…

能舞台の撮影はなかなか難しい~鮭スペアレ『リチャード三世』(配信)

鮭スペアレ『リチャード三世』を配信で見た。坪内逍遥訳『リチャード三世』を能舞台で上演するというものである。全部通しでやるのではなく、一部の場面を抜き出した短い公演である。 syake-speare.com 正直、コンセプトとして示されている「肉体を持たない…

『白水社の本棚』で「汗牛充棟だより」という連載を始めました

『白水社の本棚』で「汗牛充棟だより」という連載を始めました。本のことについて書くあやしい連載です。第一回は書籍商についてのドキュメンタリー映画『ブックセラーズ』について書いています。書誌情報は以下のとおりです。 北村紗衣「汗牛充棟だより(1)…

6/9にふぇみゼミにてウィキペディアの話をします

6/9にふぇみゼミにてウィキペディアとジェンダーの話をします。こちらはU30の講座です。 femizemi.blogspot.com 2021femizemiu30.peatix.com

DULL-COLORED POP『マクベス』の劇評が出ました

先月末発行のShakespeare Studies(日本)にDULL-COLORED POP『マクベス』の劇評を書きました。書誌情報は以下のとおりです。 Kitamura Sae, "Dull-Colored Pop's Macbeth, dir. by Kenichi Tani", Shakespeare Studies, 59 (2021): 46 - 48.

『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』が5刷になりました

『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』が5刷になりました。 お砂糖とスパイスと爆発的な何か: 不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門 作者:北村紗衣 発売日: 2019/08/02 メディア: Kindle版

アメリカルネサンス学会で発表しました

アメリカルネサンス学会(オンライン)で発表しました。"RSA English Literature Seminar: In Practice and Performance"というセッションで、"How Did the First Female Public Speakers Make Themselves Heard? Actresses and Religious Preachers"という…

とても良い映画だが、責任は政府にある~『サンドラの小さな家』(ネタバレあり)

フィリダ・ロイド監督の新作『サンドラの小さな家』を見た。 www.youtube.com お話はダブリンに住むサンドラ(クレア・ダン)が夫から暴力を受け、2人の娘を連れて家を出るところから始まる。一応、公的支援を受けられるようになるのだが、アイルランドの都…

銀座のカフェをグローブ座に~カクシンハンPOCKET11『ロミオとジュリエット』

カクシンハンのポケット公演『ロミオとジュリエット』を月のはなれで見てきた。カフェの屋上野外席で飲み物などが出て、60分強で『ロミオとジュリエット』を楽しめるというプロダクションである。 kakushinhan.org キャストや演出は去年の11月に配信したもの…

All That Burlesque オンライン配信vol.3

All That Burlesqueのオンライン配信vol.3を見た。Ange Magenta、RINGO、Bee TinyTot、KEN BELLISSIMO、Kily shakley、SAFIが出演している。だんだん撮り方などがこなれてきたようで、見やすくなってきている気がした。『アラジン』がテーマのKEN BELLISSIMO…

3台のピアノとリアの悪夢~サテュリコン劇場『リア王』(配信)

サテュリコン劇場により上演された『リア王』の期間限定配信を見た。ユーリ・ブトゥソフ演出のものである。ロシア語で英語字幕がつくのだが、もとの翻訳台本はパステルナークなどが翻訳したものを使っているようだ。 www.pushkinhouse.org 現代の衣装を使っ…

カクシンハン『薔薇戦争』のレビューを書きました

カクシンハン『薔薇戦争』のレビューをShakespeare Bulletinに書きました。書誌情報は以下の通りです。新型コロナの流行でえらく刊行が遅れたのですが、やっと出ました。カクシンハンと、この感染症の中、雑誌を編集されたエディターの皆様に大感謝です。 Ki…

『悲劇喜劇』にラーマン版『ロミオ+ジュリエット』のことを書きました

『悲劇喜劇』のシェイクスピア特集にバズ・ラーマン版『ロミオ+ジュリエット』に関する記事を書きました。なぜかプレミアリーグの話をしています。書誌情報は以下の通りです。 北村紗衣「週末のプレミアリーグにみる『ロミオ+ジュリエット』の力」『悲劇喜…

『GQ』ウェブ版に『ノマドランド』のレビューを書きました

『GQ』ウェブ版に『ノマドランド』の簡単な映画評を書きました。シェイクスピアとか、アニエス・ヴァルダの『冬の旅』との比較とかの話をしています。 www.gqjapan.jp

イギリス文学史の動画がシェイクスピアまでできました

イギリス文学史の講義動画がとりあえずシェイクスピアまでできました。今の講義日程だとこれ以降はできれば対面授業ということになっているのですが、この後の感染状況により、もっと動画を作ることになる可能性もあります。 www.youtube.com www.youtube.co…

セクシースヌーピーとライナスの毛布~『きみはいい人、チャーリー・ブラウン』

シアタークリエで『きみはいい人、チャーリー・ブラウン』を見てきた。チャールズ・シュルツの『ピーナッツ』を原作とするミュージカルで、訳詞・演出は小林香である。 www.tohostage.com 全体を通した物語があるわけではなく、原作のコミックをそのまんまミ…

ヴァージニア・ウルフ的韓国映画~『逃げた女』(試写、ネタバレ注意)

ホン・サンスの新作『逃げた女』を試写で見てきた。公開が6月でかなり先なので、ネタバレ注意である。 www.youtube.com 基本的にガム(キム・ミニ)が夫の出張中に、やや疎遠になっていたらしい3人の女性の友人を訪ねるという話である。夫と離婚したヨンスン…

女版ベケット~『エアスイミング』

シャーロット・ジョーンズ作『エアスイミング』を東中野バニラスタジオで見てきた。兎に辰が主催、、池田衣穂演出である。二人芝居で、池田がドーラ/ドルフを、ペルセポネー/ポルフを佐々木明音が演じる。ミス・ベイカーとミス・キットソンという、実際に精…

『コンヴァージェンス・カルチャー』の書評が朝日に出ました

『コンヴァージェンス・カルチャー』の書評が朝日に出ました。 book.asahi.com

本年度のイギリス文学史のクラスは動画にします

本年度のイギリス文学史のクラスは、オンライン授業が続くかぎりは動画のオンデマンド配信とします。最初の1回分をYouTubeにアップしました。 www.youtube.com www.youtube.com

浮遊する恋~コメディ・フランセーズinシネマ『シラノ・ド・ベルジュラック』

Bunkamuraル・シネマでコメディ・フランセーズinシネマ『シラノ・ド・ベルジュラック』を見てきた。2007年のドゥニ・ポダリデス演出のプロダクションを撮影したものである。上演以外に少しだけ演出家の説明などもついており、きちんと映画館で上演できるよう…

なんでダウジングなんだよ~『ミナリ』(ネタバレあり)

『ミナリ』を見てきた。 www.youtube.com 1980年代初頭にカリフォルニアからアーカンソーに移住した韓国系の一家を描いた物語である。父のジェイコブ(スティーヴン・ユァン)は韓国系移民向けの野菜を栽培する農場を作って成功することを夢見ているが、暴走…

複雑な世界観、単純な女性観~『JUNK HEAD』(ネタバレあり)

『JUNK HEAD』を見てきた。堀貴秀監督がほとんど独力で7年もかけて作ったというストップモーションアニメ映画である。 www.youtube.com 設定としては未来が舞台のSFである。地下世界には人間が作ったマリガンという人工生命が住んでいるのだが、マリガンは自…

文春のウェブサイトの取材に答えました

既にご存じの方も多いかと思いますが、日本中世史の研究者に私が長期間にわたり中傷されていた件について、文春オンラインの取材に答えました。 bunshun.jp bunshun.jp 文藝春秋digitalのほうでも前から企画していた記事があり、そちらでも少しだけ今回の件…

すごくちゃんとしたバンド映画~『ロード・オブ・カオス』(ネタバレあり)

『ロード・オブ・カオス』を見た。有名なブラックメタル・インナーサークル(あるいはブラック・サークル)に関する映画である。ブラック・サークルじたいはノルウェーのものなのだが、監督はスウェーデン人の ヨナス・アカーランド、主演はアメリカ人のロリ…

Best of Burlesque(配信)

ロンドンでやっているBest of Burlesqueの有料配信を見た。世界各地のバーレスクパフォーマーがショーのビデオを提出するというものである。去年も対面開催ができないため似たようなイベントがオンラインで行われたのだが、今年のほうが少し撮影などがこなれ…

ミステリというジャンルとの距離のとり方が難しい~『ほんとうのハウンド警部』

トム・ストッパードの『ほんとうのハウンド警部』を見てきた。60年代に初演された一幕物の芝居である。小川絵梨子が演出をつとめている。 劇評家のムーン(生田斗真)とバードブート(吉原光夫)がミステリ劇を見ているうちに、どういうわけだかだんだん自分…

ほのぼのオタク語りが怒濤の展開へ~『レンブラントは誰の手に』

『レンブラントは誰の手に』を見てきた。レンブラントの絵画をめぐるドキュメンタリー映画で、監督は『ようこそ、アムステルダム国立美術館へ』と『みんなのアムステルダム国立美術館へ』を撮ったウケ・ホーヘンダイクである。 www.youtube.com 最初はレンブ…

撮影と照明が良い~宝塚星組『ロミオとジュリエット』ライブビューイング

宝塚星組『ロミオとジュリエット』のライブビューイングに行ってきた。2013年に一度見ていたのだが、基本的には同じ話とはいえ、けっこう細かいところは忘れて、記憶が新たになった感じである。 kageki.hankyu.co.jp 2013年に見た時よりも少し全体的にこなれ…

西部劇と#metoo~シェイクスピア・バイ・ザ・シー『尺には尺を』(配信)

シェイクスピア・バイ・ザ・シー(ロサンゼルス)の『尺には尺を』を配信で見た。パトリック・ヴェスト演出で、ロックダウンのため延期になっていたものである。やっと上演できるようになったのに、ライヴ配信中に中継が落ちて後でアーカイヴ配信になるなど…