新刊『学校では教えてくれないシェイクスピア』 をよろしくお願い申し上げます。

ベティ・デイヴィス回顧上映『ふるえて眠れ』

 アイリッシュ・フィルム・インスティテュートのベティ・デイヴィス回顧上映で『ふるえて眠れ』(1964)を見てきた。『何がジェーンに起ったか?』が大当たりしたため、ベティ・デイヴィスロバート・アルドリッチ監督が再度組んだ作品である。

 ルイジアナ州のお屋敷に住むシャーロット(ベティ・デイヴィス)は、若い時に既婚男性と恋に落ち、相手が首を切られた遺体で見つかるという事件を経験しており、地元では殺人犯なのではないかと噂されていた。シャーロットは忠実な家政婦のヴェルマ(アグネス・ムーアヘッド)とふたりで寂しく暮らしていた。ところがお屋敷が立ち退きの対象になることになり、いとこのミリアム(オリヴィア・デ・ハヴィランド)がシャーロットの手助けのためにお屋敷にやってくることになる。

 現代で言うところのガスライティングの話で、わりと入り組んだスリラーである。最初はシャーロットがヤバい人なのかと思って見ていると実は策略で別のところに陰謀が…という展開になる。全体的に大変『何がジェーンに起ったか?』に似ており、まあハグスプロイテーション映画(「婆さん怖い映画」みたいなもの、サイコビディとも言う)でちょっとどうかと思うところもあるのだが、音楽や細かい演出なども含めて楽しめる映画ではある。『ポケット一杯の幸福』同様けっこうお客さんが入っており、最後は拍手が起こっていた。