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とにかく不真面目にツボを押さえた上演~ナショナル・シアター・ライブ『真面目が肝心』

 ナショナル・シアター・ライブ『真面目が肝心』を見てきた。マックス・ウェブスター演出で、言わずと知れたワイルドの有名作である。

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 初っ端からドレスを着たアルジャノン(シューティ・ガトワ)がピアノを弾くところから始まり、大変にふざけた演出である。わざと人工的な感じにした作り込んだかわいいセットの中、オシャレで派手な衣装の登場人物が右往左往する面白おかしい内容で、原作の不真面目でメチャクチャでちょっとアナーキーさすらある雰囲気をよくとらえている。ハンドバッグなど小道具の使い方も巧みだし、テンポが良くてジョークについてもツボをおさえた演出だ。ヘロセクシュアルな恋愛が実に不真面目なものとしてキャンプに描かれる一方、アルジャノンとジャック(ヒュー・スキナー)、グウェンドリン(ロンケ・アデコルージョ)とセシリー(イライザ・スキャンロン)がミョーに近い距離感で仲良くしている場面などもあってクィアな雰囲気もある。この軽々しく破天荒なエネルギーはかなり私が考える理想の『真面目が肝心』に近い…というか、全編めちゃめちゃ笑って楽しんだ。