『ギア-GEAR- East Version』を見てきた。
ほぼ全く台詞の無い舞台で、舞台はうち捨てられたおもちゃ工場である。おもちゃを作っていた4人のロボロイド(アンドロイドのようなロボットのような機械人間)と、工場で昔作られていた女の子のドールが出会ったことで、工場がてんやわんやの大騒動になる様子を描く。ロボロイドは赤(マイム担当)、黄色(ブレイクダンス担当)、青(マジック)、緑(ジャグリング)の4人で、それぞれドールと接触することでそれぞれの才能を開花させ、妙技を披露するようになる。
全体としては、台詞がなく、音楽にのせて5人のパフォーマーが動いてストーリーを作るものなので、芝居というよりはマイケル・ジャクソンとかマドンナとかの長尺のミュージックビデオ、あるいはサイレント映画を見てるみたいな感じだった。客いじりもけっこうあり、演芸らしいところもある(私は最前列だったのでマジックのお手伝いをした)。ロボットが人間らしくなっていくとかいうのはそんなに斬新な話というわけではないのだが、プロジェクションなど特殊効果も豊富だし、わかりやすく飽きない作りになっている。
全体的には面白いし、子どもが初めに見る舞台としてはとても適しているかと思うのだが、ちょっと陳腐かなーと思うところもあった。とくに女の子であるドールの設定が少々古くさい…というか、途中でドールの白いワンピースを4人のロボロイド(男性)たちがスプレーペイントでいじくってビキニにしたりする場面は「いやいやまたコレかよ…」みたいな気分になったし、ネタバレになるので詳しくは言えないが、オチもちょっとドールが神秘化されすぎてる気がする。
なお、舞台は上演前と上演後に撮影可能である。上が上演前、下が上演後。