バレエ

マシュー・ボーンの『ドリアン・グレイ』〜超セクシーでモダンなオスカー・ワイルドの翻案(ネタバレあり)

マシュー・ボーンの『ドリアン・グレイ』を文化村で見てきた。ボーンの中では初めて見る演目で、もちろんオスカー・ワイルドの『ドリアン・グレイの肖像』の翻案バレエ版。 セットは、真ん中にドアがある壁を舞台中央に置いてそれをぐるぐる回転させながらど…

マシュー・ボーン版『眠れる森の美女』(The Sleeping Beauty)世界初演!!〜オリジナルが初演された1890年から昨晩までというタイムスパンでダンスの歴史を見据えた野心作

マシュー・ボーンの『眠れる森の美女』世界初演を初日に見てきた。言わずとしれたチャイコフスキーのバレエの翻案で、マシュー・ボーンはこれまた言わずとしれた男性が白鳥を踊る『白鳥の湖』のディレクターである。ボーンは古典をかなりしっちゃかめっちゃ…

サドラーズ・ウェルズ、ニュー・アドヴェンチャーズ振付家賞ショーケース〜村上春樹で爆睡

サドラーズ・ウェルズ劇場でマシュー・ボーン率いるニュー・アドヴェンチャーズが出している振付家賞の受賞記念ショーケースを見てきた。 この賞はボーンの50歳の誕生日に友人たちがプレゼント(!)として企画したもので、とりあえずボーンの知り合いからお金…

マシュー・ボーン,'Play Without Words'〜とにかく話がよくわからなかった…

サドラーズ・ウェルズでマシュー・ボーンの'Play Without Words'再演をサドラーズ・ウェルズで見てきた。私、マシュー・ボーンは大好きなのだがこれが今までで一番きつかったかも… とりあえず話がよくわからなかった。60年代のチェルシーのお屋敷を舞台に、…

バービカン、バウハウス展〜すばらしき役立たずの科学

『シンベリン』を見る前に同じバービカンセンターでバウハウス展を見た。 バウハウス関係のものは既に何度か特集展を見ているし、そもそも駒場博物館でやった時は監視員として働いていたりもしたので結構なじみもあるのだが、ここまで規模の大きい展示は見た…

サドラーズ・ウェルズ、マシュー・ボーン初期作品集"Early Adventures"

サドラーズ・ウェルズでマシュー・ボーンの初期作品集である"Early Adventures"を見てきた。演目は短めのを三つで、"Spitfire"(1988)、TownとCountryの二部作になっている"Town and Country"(1991)、"The Infernal Galop"(1989)。 二回休憩があるのだが、な…

サドラーズウェルズ劇場、ペットショップボーイズが音楽を担当した"The Most Incredible Thing"〜演出は音楽とセットに負けてる

サドラーズウェルズ劇場でペットショップボーイズが音楽を担当したバレエ"The Most Incredible Thing"を見てきた。原作はアンデルセンの「とっても信じられないこと」。振り付けはハビエル・デ・フルトス。 原作は読んだことないのだが、批評によるとあらす…

初めて舞台でプリマがこけたのを見て結構ショックだった〜O2、バーミンガム・ロイヤル・バレエ版『くるみ割り人形』

O2でバーミンガム・ロイヤル・バレエ版の『くるみ割り人形』を見てきた。 前回O2で見た『ロミオとジュリエット』の時と違って平戸間の席をとったのだが、近いのに全然見えなくてほとんどスクリーン頼り。しかも前に座ったおばちゃんがふかふか帽子を公演中も…

サドラーズ・ウェルズ座、マシュー・ボーン『くるみ割り人形』

クリスマスはサドラーズ・ウェルズ座でマシュー・ボーンを見るのが習慣になっているので今年はまたまた『くるみ割り人形』を見てきた。これは既に日本で一回見たことのある演目…なのだがだいぶ忘れていた。以前はテープだったが今回は生演奏。 ボーンの『く…

戦慄!アタックオブザキラーマウス〜イングリッシュナショナルバレエ『くるみ割り人形』(本年度『くるみ割り人形』第一弾)

なんと今年はクリスマスシーズンに四回も『くるみ割り人形』を見るのだが、第1回目となる本日はロンドンコロシアム座のイングリッシュナショナルバレエ版を見てきた。毎年、この時期になるとチャイコフスキーのバレエ『くるみ割り人形』(これはクリスマスシ…

O2アリーナ、ロイヤルバレエ『ロミオとジュリエット』〜とても良かったが、箱がデカすぎて…

初めてノースグリニッジのO2アリーナに行ってロイヤルバレエ『ロミオとジュリエット』を見てきた。主演のタマラ・ロホとカルロス・アコスタはどちらもスターだそうで、ロンドンでもそこらじゅうにポスターが出てる話題作。うちは全然知らなかったのだがロホ…

サドラーズウェルズ劇場、ノーザンバレエ『クレオパトラ』

サドラーズウェルズ劇場でノーザンバレエの『クレオパトラ』というバレエ(ロンドンではたぶん初演)を見てきた。クレオパトラが弟プトレマイオスと結婚し、カエサルとの死別を経てアントニーと出会い、アントニーの死後に自殺するまでを二時間ちょっとで描い…

ロイヤルバレエ『シンデレラ』〜つまらん!ただの魔法!

ロイヤルバレエの『シンデレラ』を見てきた。 うーん…正直、この間見たマシュー・ボーンの翻案のほうがずっと面白かったな。なんというかプロコフィエフのシンデレラの音楽は、うまく処理すればいくらでも恋愛の機微を表現できるようなオトナな音楽だと思う…

ロイヤルバレエ『白鳥の湖』

ロイヤルバレエ『白鳥の湖』を見てきた。なんとチケット6ポンド。立ち見。 『白鳥の湖』は二回しか見たことがないし、そもそもバレエはそんなによく知らないのでまだちゃんと理解できたとはあまり思えないのだが、今回見てこれは童貞崇拝の話なんだなという…

リッチモンド座、モスクワシティバレエ『白鳥の湖』

この間の『ロミオとジュリエット』がイマイチだったのにもめげず、再びリッチモンド座でモスクワシティバレエの『白鳥の湖』を見た。生でオリジナル版『白鳥の湖』の舞台を見るのは初めて。 オケが相変わらずひどいのはなんとかしてほしいものだが、それ以外…

モスクワシティバレエ『ロミオとジュリエット』〜マチネの前には歯を磨こう

リッチモンド座でモスクワシティバレエの『ロミオとジュリエット』を見てきた。この間見たイングリッシュナショナルバレエに比べると全然パッとしなかった気がする。 まずジュリエット役のダンサーの芝居がちょっと…初めのほうのジュリエットはやたら陽気で…

ヴィクトリア&アルバート博物館「ディアギレフとバレエ・リュスの黄金時代」展

ヴィクトリア&アルバート博物館で「ディアギレフとバレエ・リュスの黄金時代」展を見てきた。会期末ということで大混雑、入場は一時間待ち。 展示品は舞台の書き割りやミニ復元模型などバレエ・リュスの美術関係資料、舞台衣装、文字資料の他、オリジナルの…

イングリッシュナショナルバレエ『ロミオとジュリエット』

イングリッシュナショナルバレエのバレエ版『ロミオとジュリエット』を見てきた。バレエ版を見るのは始めてなのだが、すごく面白かった。 まあ話は原作と同じなのだが、『ロミオとジュリエット』をそこらのお涙頂戴の悲恋ものと一線を画す一大恋愛悲劇にして…

まあ、さすがに大晦日らしい演目を〜マシュー・ボーンの『シンデレラ』

観劇納めってことで、サドラーズ・ウェルズ劇場でマシュー・ボーンのバレエ『シンデレラ』を鑑賞。日付が変わることが重要な演目なので、大晦日らしいかと… ボーン版『シンデレラ』は、音楽はプロコフィエフの有名なアレなのだが、設定はかなり違う。舞台は1…

お日様ホリデーなんていらねえぜ(5)〜シャルロッテンブルク宮殿と動物園など、そして壁の側とバレエ

♪ベルリンの壁の側 君は5フィート10インチ♪ さて、ドイツ五日目。この日はまずシャルロッテンブルク宮殿へ。 中は華麗の一言。修復はしてあるんだろうが、実に立派。 植物の壁紙の部屋。 …なんか、眠り姫の部屋を蔦とかがとりかこんで守ってるみたいな感じの…

マシュー・ボーン『白鳥の湖』はキャンプではない

今日は、すっかりバラマーケットにはまってしまった母がまたバラに行ってみやげを買いたいというので、またバラに連れて行ってターキッシュ・ディライトやパウンドケーキなどを購入。その後、コヴェントガーデンを散策した。 コヴェントガーデンにいたトナカ…