ストラトフォード(9)少しダークで思いっきり笑える『十二夜』

マーサ・ヘンリー演出の『十二夜』を見た。 フェスティバルシアターの張り出し舞台を使い、奥には木を、前面には楽器を設置している。この楽器がくせもので、白っぽいガラスのボールを棒でこすって音を出すというもので、舞台を囲むように複数設置されていて…

ストラトフォード(7)18世紀のソーシャルメディア〜『悪口学校』

ストラトフォード・フェスティバルの芸術監督であるアントニ・チモリーノが演出したリチャード・ブリンズリー・シェリダンの戯曲『悪口学校』を見てきた。英語圏では人気作で、以前一度見たことがあるので、あらすじはそちらを参照。 サー・ピーターを演じる…

ストラトフォード(6)張り出し舞台を用いたミュージカル〜『ガイズ&ドールズ』

ドナ・フィオール演出『ガイズ&ドールズ』を見た。フェスティバルシアターでの上演だったのだが、グローブスタイルの張り出し舞台を使ったミュージカルなんてめったに見られないので、珍しい経験だ。 『ガイズ&ドールズ』のようなミュージカルはかなりのセッ…

ストラトフォード(5)暗くて暴力的な『ロミオとジュリエット』

スコット・ウェントワース演出『ロミオとジュリエット』を見た。 フェスティバルシアターのバルコニーがある張出舞台を使った上演で、とにかくこの劇場は張出部分がすごく客席になじんでいるのが上演空間として魅力的だ。舞台はけっこうシンプルで、もともと…

ストラトフォード(4)不安になる芝居〜『チェンジリング』

ジャッキー・マクスウェル演出『チェンジリング』を見てきた。この芝居を見るのは三回目なのだが、何度見てもすごい不安にかられる芝居である。 設定は1940年代、ファシスト政権下のスペインである。ハイヒールにすらっとしたドレスを着たすごく美しいビアト…

ストラトフォード(3)現代を諷刺する〜『アテネのタイモン』

ストラトフォード・フェスティバルでスティーヴン・ウィメット演出『アテネのタイモン』を見た。全体的に大変面白かったと思う。テクストを読むとさっぱり面白くないのだが、この芝居は上演を見るたびに興味が湧く。 真ん中に長方形の舞台があり、四方に客席…

ストラトフォード(2)2017 Shakespearean Theatre Conference: Shakespeare 401: What’s Next?

ストラトフォード・フェスティバル併催の学会2017 Shakespearean Theatre Conference: Shakespeare 401: What’s Next?に出た。4日間(初日はレセプションのみ、5日目の午前にも劇場でイベントがあるがこれは出られず)の学会で3日目に発表した。様子はツダった…

ストラトフォード(1)ストラトフォード・フェスティバルツアー

さて、フェスティバル中のストラトフォードに移動し、まずは劇場ツアーを。 フェスティバルシアター。大きな張出舞台があるメインの劇場である。 お庭がある。 銅像。 エイヴォン川とヴィクトリア湖。 劇場ツアーでは稽古場や小道具、衣装の工房などの舞台裏…

トロント(5)シンフル・サンデイズ・バーレスク

トロントではチェリーコーラズという店で日曜夜に行われるSinful Sundays Burlesqueに行ってきた。 開始10分前に店に行ったら誰もいなくて焦った。 …のだが、ショーは無事始まり、とても面白かった。ゲイ・ジーザス(すごい芸名だ)、デリシア・パスティーシュ…

トロント(4)トロント大学+まちあるきとごはん

トロントのメインイベントはトロント大学での調査なので、トマス・フィッシャー貴重書図書館に行ってきた。 すごくカッコいい図書館だ。 展示。受肉のマリの本とかが展示されている。 シェイクスピアもいる。 キャンパスは広々としている。 おまけとしてまち…

トロント(3)バータ靴博物館

バータ靴博物館という、トロント大学の近くにある靴専門の博物館に行ってきた。 こんな内装。 展示室。 いろいろな靴が揃っている。 日本の神道で使う靴。 アシャンティ人の黄金の靴。 マーガレット・アトウッドの靴。 19世紀のファッションの危険性について…

トロント(3)マッケンジー・ハウス

トロントの初代市長で、共和主義者の反乱を起こしたこともあるウィリアム・ライアン・マッケンジーの邸宅が保存されており、ここに行ってきた。 ガイドツアーで見学できるのだが、いろいろな話を聞けて非常に面白い。マッケンジーは19世紀前半の人としてはけ…

トロント(2)オンタリオ美術館

続いてオンタリオ美術館へ。フランク・ゲーリーが建てた目立つ建物だ。 内部は中心にオープンスペースみたいなのがあり、ぐるぐる回る階段がある。 特設展でジョージア・オキーフ展をやっており、これは大変よかった。オキーフの人生と作風の移り変わりをわ…

トロント(1)オンタリオ州議事堂

トロントに到着した。日曜日で図書館などはあいていないので、まずオンタリオ州議事堂へ。 初代首相、ジョン・A・マクドナルドの銅像がたっている。 ガイドツアーがあるのだが、なんと参加者は私ひとり。いろいろ案内してもらい、カナダの基本的な地理からオ…

小平と三毛別

帰北中に小平と三毛別に行ってきた。 まずは小平の鬼鹿にあるじょぐらでイクラホタテ丼。 その後、小平の道の駅へ。 ここには敷地に鰊御殿があり、道の駅の中にも鰊御殿の親方の部屋を再現したお休みどころが。 鰊御殿である旧花田家のお屋敷。重文らしい。 …

グラスゴー(2)まちあるきとごはん

グラスゴーでは日曜日以外はずっと調査だったのだが、合間の時間にまちあるきも少ししたし、いろいろ美味しそうなお店を試してみた。 こちらはグラスゴー大学の近くにあるグラスゴー植物園。 エリンを探せ! グラスゴーにはそこらじゅうにカモメがいる。宿泊…

グラスゴー(1)マッキントッシュめぐり

日曜日は調査ができないので、グラスゴーでチャールズ・レニー・マッキントッシュ関係の史跡めぐりをした。 まずはグラスゴー・スクール・オブ・アート(芸大)のマッキントッシュツアー。 マッキントッシュが設計した有名な建物は2014年に火事で焼けてしまっ…

ビュート島(1)ロスシー城

さて、グラスゴーでお目当てなのはビュート島。朝早く船で島にわたる。 グラスゴーからウィームズ・ベイまで行く途中で見かけたおもしろ駅名。IBMがあるらしい。 フェリーの渡し場があるウィームズ・ベイの駅。 フェリー。けっこう立派だ。 島に降りる。 ち…

ブラックバーンでフォリオもうで

さて、ロンドンから出てスコットランドに向かう途中、ブラックバーンに寄った。 こんな町である。 目的地はブラックバーン博物館。 ここでシェイクスピア没後400周年の記念展示が実施中。近くにあるストーニーハースト校のファースト・フォリオが公開されて…

ブレナム宮殿

ブレナム宮殿に行ってきた。ここはモールバラ公爵家の屋敷でけっこう辺鄙なところにある。私は博論でブレナム文書を使ったので(公刊されてるやつ)一度来てみたいと思っており、やっと訪問できた。 世界遺産になっており、大変立派なお屋敷である。 お屋敷の…

テイト・モダンのジョージア・オキーフ展とバンクサイド~サザーク散策+ロンドンのごはん

ちょっと順番が前後してしまうが、こちらは旅行最終日のロンドン散策も含めたまちあるきとごはん写真。 ロンドンではテイト・モダンに行ってジョージア・オキーフ展を見てきた。かなり見応えのある展覧会だった。 在ロンドン中はグローブ座やテイト・モダン…

ウィンザー城のシェイクスピア展

ウィンザー城で王室のシェイクスピアコレクションが公開されるということで、ウィンザーに行ってきた。 ウィンザーはこんな街である。 ギルドホール。 教会。 街の真ん中にお城がある。11世紀からこのかた、何度か包囲などされつつ、現在まで人が住み続けて…

ストラットフォード・アポン・エイヴォン

ストラットフォード・アポン・エイヴォンでは学会が3日にわたり行われたのであまり観光する暇はなかったのだが、学会員は無料で史跡に入れたりするので、お昼休みなどはまちあるきをした。 エイヴォン川。 こちらはシェイクスピアの生家。 中にはいろいろ展…

ヘンリー・イン・アーデンのアイスクリーム

日曜日の午後はヘンリー・イン・アーデンに行ってきた。ストラットフォード・アポン・エイヴォンに近い小さな町で、こんな感じの街並みである。アイスクリームが名物として有名だ。 ?! ギルドホール。 ウォリックシャの熊の紋章。 教会。 教会にいたお友達…

チャールコート・パーク

ストラットフォード=アポン=エイヴォンに到着して1日目はシェイクスピア・インスティテュートで調査をしたのだが、調査は土曜で終了し、日曜は夕方にちょっとした学会行事があるだけで昼間はほぼあいてしまったので、シェイクスピアゆかりの怪しい伝説が残…

コヴェントリー~大聖堂、ハーバート博物館、交通博物館

ケニルワース城の後はコヴェントリーへ。コヴェントリーはジョージ・エリオット『ミドルマーチ』の舞台になった町だが、第二次世界大戦の空襲で甚大な被害を受け、史跡や街並みがかなり失われている。 トレードマークのレディ・ゴダイヴァの像。 まずはコヴ…

ケニルワース城

さて、バーミンガム2日目はバーミンガム大学の図書館に行こうと思っていたのだが、見たい資料がバーミンガム大じゃなく翌日から行くことになっているシェイクスピア・インスティテュートにあるということで行く必要がなくなってしまい、あいてしまった。そこ…

バーミンガム(3)オールド・レプ・シアター『レント』

バーミンガムではオールド・レプ・シアターで『レント』を見てきた。マイケル・ネリ演出で、地元の役者をメインに据えたものらしい。セットは金属の骨組みだけで、左手に赤いソファ、上にたまにプロジェクションでいろいろなものを映したりする。電話のメッ…

バーミンガム(2)ウィンターボーン+夕ご飯

バーミンガム図書館でおめあての展示を見た後、午後からバーミンガム大学にある古民家、ウィンターボーンに行ってきた。 1903年に地元のお金持ちであるネトルフィールド家が建てた家で、エドワーディアンなアーツ・アンド・クラフツスタイル。 中にもいろい…

バーミンガム(1)バーミンガム公共図書館

レスターからバーミンガムに移動し、前から行かねばと思っていた、新規開館したバーミンガム公共図書館へ。 こんなイカれた外観。外にはガイコツまでいる。 内装はスゴくカッコいい。 至る所に地元の小学生がデザインした本の形の椅子が。 歓迎。 まずは最上…