マイノリティ の検索結果:

今になったからわかることもある〜ミュージカル『プリシラ』

…におけるセクシュアルマイノリティの人権状況は良くなっているはずなのだが、それでもまだ解決せねばならない問題がたくさんある。『プリシラ』は少なくとも映画界におけるセクシュアルマイノリティの表現に対しては大きな影響を与えた作品であり、そう考えると原作の映画がヒットしたおかげでこのミュージカルには冒頭みたいな字幕が出るようになったわけだ。そう考えるとちょっと感慨深い。 全体としてはディスコなどを全面的にフィーチャーしたジュークボックスミュージカルで、ど派手な衣装も目に楽しい作品だ。…

革命的ドジっ子の物語におけるセクシュアリティとトランクの認識論〜『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(ネタバレあり)

…法使いがセクシュアルマイノリティを意味してるのではということは英語圏では既にたくさん言われている)。エズラ・ミラー演じる若者クリーデンスは狂信的なキリスト教徒で魔法の弾圧を訴えているメアリー・ルー・ベアボーン(サマンサ・モートン)の養子なのだが、実は魔法使いでそれを隠している。しかしながらベアボーンはそんなクリーデンスを悪に傾いていると思って疎んじており、ひどい身体的虐待を加えている。前にアナ雪のレビューでも書いたが、英語ではin the closetとかcloseted、つ…

来週以降にあるイベントまとめ

…テル『現地レポート 世界LGBT事情』(Global Gay)を読む 〜グローバル化・デジタル化時代のセクシュアルマイノリティ」(司会・組織者) 懇親会もあります。12/1(木)-12/2(金) @科学技術振興機構東京本部別館 第13回情報プロフェッショナルシンポジウム ポスターセッションと、12/2午前中のトーク&トークセッションでの登壇12/5(月) 18:00開始、 @東工大 「リベラルアーツ教養講座 「歴史劇の現場から―新国立劇場『ヘンリー四世』の上演をめぐって―」」

「フレデリック・マルテル『現地レポート 世界LGBT事情』(Global Gay)を読む 〜グローバル化・デジタル化時代のセクシュアルマイノリティ」を開催いたします

…化時代のセクシュアルマイノリティ」 フランスのジャーナリストであるフレデリック・マルテルの著作 Global Gay の日本語訳『現地レポート 世界 LGBT 事情』が岩波書店から刊行されます。著者の来日にあわせ、2016年11月24日(木)の夜、武蔵大学にてご本人の前でレビュアーがライブで本に関するディスカッションを行う書評パネルを実施いたします。 参加費は無料です。予約等も不要ですのでお気軽にご参加下さい。〇パネリスト フレデリック・マルテル(著者・ジャーナリスト) 森山…

オッタートンさんの夫婦仲がとても心配だ〜『ズートピア』(ネタバレあり)

…のだが、これはたぶんマイノリティが組織の中で壁にぶつかることについての映画なので、ひとりで働く私立探偵ではダメだったんだろうと思う。「組織や社会、公共空間と個々の人(この「人」には動物や雪だるまも便宜的に入れることにする)」というものの関わりがテーマだとすると、『アナと雪の女王』の庶民的な発展版と言えるかもしれない(ちなみにアナ雪の"Let It Go"の歌詞には"Couldn't keep it in, Heaven knows I tried"というところがあるが、『ズー…

ごく当たり前の状況についての戯曲〜パリ市立劇場『犀』

…ンダーだったり、民族マイノリティだったりする人たちとってはごくふつうにあることだろう。まともだと思っていた人がいつのまにか排外主義者、性差別主義者、人種差別主義者、全体主義者になっていくのなんて日常茶飯事だし、日々暮らしていると心に犀そこのけの厚い皮をかぶった人々ばかりで驚く。しかしながらそういう中で生きていくために自分の心に犀の皮をかぶせてはいけない。 この演出はあまりにも洗練されすぎていて、戯曲全体がそういうどこにでもあるような現実とうまく結びついているように思えなかった…

バラバラの肉体を取り戻す〜マーティン・マクドナー『スポケーンの左手』(ネタバレあり)

…分の障害を克服しようとしているということになるのだろうが、自ら障害に苦しむ弱者であるカーマイケルが他のマイノリティには差別しまくり、悪口を言いまくりのしょうもない男で、銃や火をふりまわして象徴的な男性性を誇示しようとしているあたりは皮肉な感じがする。ただ、私は最初、カーマイケルがトビーをクローゼットに監禁してホモフォビア的な悪口を言うのを見てカーマイケルは隠れゲイなんだろうと予想していたら同性愛じゃなく人種関係のネタでオチがついたので、ちょっと伏線を見誤っていたなーと思った。

内容はいいが、歌詞がちょっと…『RENT』(ネタバレあり)

…登場人物もセクシャルマイノリティや民族マイノリティ(ここが日本版の上演だとかなりわかりづらくなってしまうのだが…私、ジョアンはユダヤ系かと思ったんだけどアフリカンなんだって?)にして、HIVやドラッグの問題を絡めた作品である。第一幕は貧しくても明るい若者たちの生活という感じで、『ラ・ボエーム』のロドルフォとミミにあたるロジャーとミミが出会う。第二幕はかなり暗い感じで、主要な登場人物であるエンジェルが死ぬし、ミミも死にかけたりする(ただし死なないので一応ハッピーエンドと言えるだ…

Party Up!市民ひとりひとりの政治を称える『パレードへようこそ』(ネタバレあり)

…労働運動とセクシャルマイノリティ権利運動の結びつきについてはもともと興味があったのだが、この映画はまさに私が興味があったところどまん中にきてくれた上、私がロンドンでクリスマスカードを買ってたGay's the WordがLGSMのヘッドクォーターとして登場したり、思わぬところに歴史の跡があったんだなーと驚いた。ロンドンにいた時もっと勉強しておくべきだった… ちょっと個人的にこの映画が好きすぎてどうも贔屓目になってしまうのだが、とにかく楽天的で心から楽しめる作品で、とくに個々の…

アメリカにおける、新しき「女大黒柱」たち〜Liza Mundy, The Richer Sex: How the New Majority of Female Breadwinners Is Transforming Sex, Love and Family

…キングクラスや民族的マイノリティの場合、男性よりも女性のほうが高い教育を受けようとする傾向があるというところである(第三章)。なんでもアメリカには「男の子のほうがマリファナきめたりテレビゲームしたり、子どもっぽくて遊んでばっかりだから」というステレオタイプがあるそうで、まあそういう男の子もいないわけではないのだが、一方でとくにワーキングクラスの場合、早く仕事について稼ぐのが一人前の男にふさわしいことだ、というプレッシャーがあるために教育を早く切り上げて仕事につく男の子もいるら…

どうしてサマンサ・モートンじゃダメなのか〜『her/世界でひとつの彼女』(ネタバレあり)

…サマンサはセクシャルマイノリティ 面白いのはセオドアとサマンサの関係に、どことなくセクシャルマイノリティの関係を彷彿とさせるものがあるところである。これは他にもそう思った人がいるようだが、セオドアがサマンサとの関係を隠している一方、エイミーなんかは応援してくれるあたりとか、描き方がセクシャルマイノリティを思わせるところがある。一番、これが顕著なのはサマンサがセオドアだけじゃなく641個の他者(人間なのかOSなのかもよくわからない)とも恋愛しているとセオドアに告げるところで、ポ…

なんでトラスクは小さいのか〜『X-MEN:フューチャー&パスト』

…して現実にも、自分がマイノリティであるにもかかわらず他のマイノリティを「あれとは違う」と切り分けてバカにし、「名誉マジョリティ」みたいなフリをして体制に取り入り、利益を得ようとする人というのはたくさんいるのであって、この映画はそういうところも諷刺しているのではないかと思った。これ、ひょっとして現代のアメリカ政治にモデルがいたりするのか? そう考えるとこの映画に出てくるミュータントたちというのは、マイノリティ同士であることをすごく大きい視野で認識していて、そこはかなり面白いとこ…

人生はキラキラのT.レックスだけでできてるわけじゃない〜『チョコレートドーナツ』(ネタバレあり)

…ずのうちにセクシャルマイノリティから恩恵を受けているのにそれに気付かずセクシャルマイノリティ差別をする人々」を諷刺してるんじゃないかと思う。そういえば『ダラス・バイヤーズ・クラブ』では薄幸の佳人的な役どころであるトランスジェンダーで麻薬中毒のレイヨンがT.レックスを聴いていたが、アメリカではT.レックス=麻薬というイメージでもあるんだろうか。またまたルディがザ・バンド/ボブ・ディランを歌うのは、映画全体の自由とか解放というテーマに最後を結びつけるためという以外に、ステレオタイ…

理想宮か、公共彫刻か?〜『アナと雪の女王』(ネタバレあり)

…し、女性やセクシャルマイノリティの間での人気ぶりを見ても今後はこれが「女子のスター・ウォーズ」になるんじゃないかという気がしてならない。ただ、マイノリティの隔離を扱ってるっていう点では『X-メン』にも似てて、とくに分離主義vs社会への包摂っていうテーマがあるところはスター・ウォーズよりX-メンを参考にしてるような気もしたけど。 …しかしながら、好きかって言われるとあんまり…で、詳しい感想を書く前にどうして私がディズニーが大嫌いかっていう話をしておかないとと思う(そうでないと、…

リヴァー・フェニックスの遺作のひとつ『アメリカン・レガシー』

…の奢り、それに対するマイノリティ女性の激しい怨念を容赦なく描いているあたりは良いと思うのだが、けっこう脚本に一貫性がないところがあり、もっと面白くなりそうな話が散漫になっているのが残念。例えば、プレスコットは最初はヴェラダをタルボットの再婚相手にさせるつもりだったみたいだけど途中で「自由にする」と言ったりするし(拝み倒すために気を変えたんだろうが、ここでヴェラダがちゃんと確認しないのはおかしいのでは?)、ラスト近くで実はサイレント・タングが生きてたことがわかるのだがこのあたり…

アデルをあんな顔にさせたのは、アートなあなた〜『アデル、ブルーは熱い色』(ネタバレあり)

…間もある。セクシャルマイノリティのヘヴィな恋愛を長い期間にわたって描いた大作ということでは『わたしはロランス』にかなり似た感じだと思う。効果あるとは思えない手持ちカメラの多様とか、もうちょっと刈り込んでもいいんじゃないかと思う長さとか、若干キザっぽいアートハウスな撮り方とかも『わたしはロランス』とけっこう共通している気が。ただ、手持ちのブレが効果をあげてないっていう点では『わたしはロランス』より『アデル』のほうがさらにキザっぽくて良くなかった気がするな… 巷では女性同士の激し…

ハンス・ウルリッヒ・オブリスト『キュレーション 「現代アート」をつくったキュレーターたち』

…リーに行って女性とかマイノリティの才能を発掘してくる必要があるのに他のキュレーターがタコ壺にはまっていてちゃんと調査をしてない、みたいな手厳しい批判があるのでなるほどなと思ってしまう。 ただ、リパードのインタビューには一箇所よくわからない箇所があった。オブリストが、インタビューしたかったジャン・クレイに断られた理由を説明しているところで「(なぜかというと)ジャン・クレイは匿名になったのだそうです」(p. 312)と言っているのだが、これどういう意味…?原文は'Jean Cla…

同僚のおばちゃんをいじめることはなぜナチスに加担することと共通点があるのか〜『ハンナ・アーレント』

…女性じゃなくて民族的マイノリティだとか障害があるとかいうような人でも似たようなことはあるんじゃないかと思う(なんか最近こういうのが炎上気味なのを見かけたけどこれだってまあアーレントに比べるとずいぶん双方低レベルだがそういう「自分が気に食わない批評をする女を皆でいじめる」っぽいにおいがしない?)。アーレントのところに送られてくる脅迫手紙が「顔が傲慢そうだ」という容姿攻撃になったり、またまた恩師ハイデッガーとの関係を勘ぐられて「男の影響だろ」みたいな方向に行ったりするあたり、この…

理想を食い物にし、差別を勢いづかせるニセ歴史〜ロナルド・H.フリッツェ『捏造される歴史』

…ようとするし、一方でマイノリティは「ウチの先祖は偉かったんだ!」というロマンティックがとまらない状態に陥ってニセ歴史方面に暴走しやすい(またまたそういうロマンティックな理想主義につけこもうとする人々もたくさん出てくる)。プラトンの著作を起源とするアトランティスについての愉快で哲学的な歴史ファンタジーにまでナチスが絡んできていたとかいうあたりは、ニセ歴史と偏見の親和性に辟易してくる。 ナチスなどの差別的歴史観を批判する一方でこの本はアフリカ中心主義にもかなり批判的であり、後半は…

『ロミオとジュリエット』のけっこうしっかりしたゾンビ版翻案〜『ウォーム・ボディーズ』(少しネタバレあり)

…むと、マジョリティとマイノリティは協力できるが理想的な社会には原理主義者とか寛容を知らない者の居場所はないのでそういうものが共通の敵だ、という意味なんだろうと思う(今のアメリカ政治の状況と、これがゾンビ映画だっていうことを考えると後者のメッセージが強そうだ。「かわいそうだけどガイコツは救えなかった」みたいな台詞があったし)。 まあしかし全体としてはスウィートな映画だし、ニコラス・ホルトがロミオ役というだけで見る価値あると思う。というかニコラス・ホルトの素で人間離れした感じがす…

病としての盗み、政治思想としての盗み〜レイチェル・シュタイア『万引きの文化史』

…いが貧しかったり民族マイノリティだったりすると罪が重くなる傾向があるという話も出てきて、このあたりは階級的不平等を感じさせる。 またまた政治思想として資本主義とか体制に反対するという意味で万引きをするというのはもう啓蒙思想の時代くらいからあり、ヒッピー時代のアビー・ホフマンとか現代の反体制的なアート集団などがとりあげられていて、このあたりも非常に面白い…ものの、このへんの「盗みは反体制」思想の源泉であるルソーがめちゃめちゃゲスいのでどうにもこういう活動は眉唾だと思った。ルソー…

ジャック・ボドゥ『SF文学』〜たぶん著者はファンタジーが嫌い

…Fのほうは知性や知識の獲得に基づいている。ファンタジーは不合理なものを美化するが、SFは世界に対して問いかける道具である」(p. 141)って、こういう言い方ははっきり言って私はSFファン(それも科学重視型のハードSFのファン)の与太にすぎないと思うし、ファンタジーのほうがより実験できるジャンルだと考えている一部の民族マイノリティやフェミニストは全然こういう見方には与しないと思うんだけど、どう?ファンタジーとSFで対立するのってパイの食い合いみたいで私は全く関心しないのだが。

UCL言語スピーチ研究所図書館&周辺の公園とセクシャルマイノリティ書店

…てきた。 ここはスピーチランゲージセラピーナショナル情報センターになっているらしい。 図書館自体はほんの一部屋。かなり小さい。 外にツリーが。 ここは非常にわかりにくいところにある。 すぐ側にある聖ジョージ庭園。霜が降りてて寒い。 この近くには有名なセクシャルマイノリティ専門書店であるGay's the Wordもある。 ここでクリスマスカードを買ったのだが、オードリー・ヘップバーンのカードの隣に全裸男性のカードがあったりしてけっこうカオスだった。品揃えは非常に充実している。

イングリッシュナショナルオペラ『カルメン』〜しょっぼいDVドキュメンタリーみたいだった

…ングクラスかつ民族的マイノリティの美女なんじゃないの…?いやまあそれはもともとの台本にも多分にDVの要素があるんだろうし家庭内暴力の被害を伝えるのは大事だけどさ、それはこのオペラでやるべきことか?ファムファタルっぽくするのは避けるにしても、もっとカルメンを強くてセクシーな女性にして、そういう男性に脅威を及ぼす女性の反逆とそれを力で抑え付けようとする男性性を対比させないと、この話は単なる安っぽい痴話げんか+悲惨なDV話だと思う。なんというか、ジェンダーステレオタイプを避けようと…

ヘンリー・ジェンキンズ、Textual Poachersの改訂増補版が届いたよ!

…アメリカでセクシャルマイノリティの人権状況がだいぶよくなったことをあげ、静的ではなく時間の流れにそってこういう言葉の変遷を理解しようみたいな話をしている。 最後についている教育ガイドみたいなやつはいかにもアメリカっぽいが、たしかに大学や大学院で読ませるには役立つ。 まあそういうわけでこの本はもともと重要だし序文もついてパワーアップしたので、ファンダム研究のみならずいろいろな文化史やクィアスタディーズなどの人も読んで損はない本だと思う。というかやっぱりこの本は日本語に翻訳される…

Girls and Digital Culture(「女子とデジタル文化」)学会一日目まとめ

…ransnational Reflections on Girlhood 2012(「女子とデジタル文化」)学会 とりあえずツダったのでまとめた。 Girls and Digital Culture (「女子とデジタル文化」)学会一日目まとめ リサ・ナカムラによるゲームカルチャーとヘイト発言に関する基調講演のあと、ダマスカスのギーク女子とシンガポールのセクシャルマイノリティのオンラインコミュニティに関する発表があった。明日もあるので、興味あるセッションについてはツダるつもり。

エディンバラフリンジ(1)クィア・フェミニスト・バーレスク'Alternative Sex Education'(代替的性教育)〜技術的には相当ひどいが、いいところもたくさんある

…育の推進、セクシャルマイノリティの人権侵害反対、異性愛中心主義批判などかなり政治的なもの。アマチュアで演芸をやっている人たちの演目のようで、たぶん意識的にいろんな体型とか服装の女性を集めている。 で、最初はパフォーマーたちの歌があまりにもヘタすぎてどうなることかと思ったが(キャメロンとクレッグに扮して歌う'Stand and Deliver'の替え歌とか、シュプレヒゲザングのとこがあまりにもヘタでサビになるまで何の歌だかわからなかった)、スケッチはけっこう政治的メッセージをう…

精神医学vsセクシャルマイノリティの抵抗〜ジョー・オートン『執事が見たこと』(What the Butler Saw)

…60年代にセクシャルマイノリティだというのはたぶん精神科医とかに「お前より自分みたいな専門家のほうがお前のことをよくわかっているんだから言うことをきけ」と権力を振りかざされる危険性が大変高かったのだろうと思う(今でもそういうことはあるのだろうが、少なくとも同性愛が治るとか言うような医者はヤブ医者だ、という認識がこの頃より広くあるはずだ)。そう考えるとこの芝居で精神科医、とくに俗流精神分析がコテンパンにやっつけられているのは非常に納得がいくし、ある意味ゲイの権利意識に根ざした作…

ジョージ・ムア原作、グレン・クローズ主演『アルバート・ノッブズ』〜19世紀ダブリンで生きるために男装した女性の数奇な運命

…たり、同じセクシャルマイノリティでも生きてきた人生や本人の資質によって全然性とか愛に対する考え方が違うということをさりげなくかつ明確に描き出しているんじゃないかと思った。あとヘレンとアルバートは自分が現在夢中になっていることのために他のものをないがしろにしてしまうという点では似たところのある2人で、だからああいうラストになるんではと思ったのだが… まあそんなわけでこの映画はなかなか良かったので、是非日本でも公開して皆さんに見て欲しい。あとジョージ・ムアはすごい作家なので代表作…

重要!29歳の誕生日に「電子書肆 さえ房」を開店し、第1作として表象文化論学会共感覚パネルの記録集『共感覚の地平』を公開しました

… パネル要旨 感覚のマイノリティ――共感覚と共感覚者をめぐるフィクション(北村紗衣) 日本人共感覚者(海外在住経験者)の文字認知(湯澤優美) 共感覚の情報処理(斉藤賢爾) ヘレン・ケラーになるために――荒川修作と共感覚(門林岳史) 共感覚パネルを終えて――コメンテイターによるパネルの総括(折田明子) パネル報告(横山太郎) [特別論考]声を剥がす――聾の想像力(木下知威) [書評]天祢涼『キョウカンカク』(森山至貴) 共感覚研究動向案内(松田英子) 共感覚年表(松田英子) お…